英国音楽検定の課題曲~ジャズ&ロック・ピアノ

英国の音楽検定(ピアノ)では、課題曲がおおよそ年代別にいくつかのグループに分けられていて、それぞれから選んで試験を受けることになっています。
バロック、古典、ロマン、近現代の「4期」を偏りなく学びましょう!という考えは、日本でも(実践度は微妙ながら)良く知られていますが、英国では現代の中に、ジャズやロックのようなポピュラー系の曲も含めるようです。

曲の書法や様式が違えば、要求されるテクニックや表現も違います。
色々な経験を通じ、バランスの良い音楽性を身につけるのが理想とされているのでしょう。
というわけで、基本はクラシック…の私ですが、ジャズとロックを弾いてみました。

スティーブン・J・ウッド(1960- )/ クール
ABRSM 2017-18 5級(日本の中級初めくらい) ★楽譜はこちら


タイトル通りのクールな曲で、受験者にも人気だったようです。
跳躍やジャズ特有の変な和音が多く、楽譜の見た目がゴチャゴチャしている割には、指に無理がなく覚えやすい曲でした。
演奏の仕方でいくらでも粋になりますから、あまり難しくない気の利いたジャズ系のピアノ曲を探している人にはうってつけだと思います。

ただリズムが難しい、というか間違いやすいので、まず楽譜をよく読んで完全にリズムが頭に入ってから、ピアノで弾く練習に入りました。
またスウィングする8分音符は、クラシックをやっているとつい長い音価の音にアクセントを置いてしまいますが、ジャズでは短い方を強調するように弾きます。
実はそれ以外の部分にも、楽譜にはたくさんのアクセント記号が付いていて、しかもその多くが「クラシックとは逆」パターンなので、それを何気にサラッと出せるようにするのが一番難しかったかもです。

マンフレート・シュミッツ(1939-2014)/ プログレッション I
TCL 2018-20 6級(日本の中級前半くらい) ★楽譜はこちら


こちらはロック・ピアノとでも言うべき曲です。
そのようなジャンルがあるのかは微妙ですが、「低目の音域」「重量感のある規則正しいリズム」「左手がオクターブで低音を連打」…のようなサウンド上で「右手がカッコつけた和音やパッセージを弾く」ような曲、と私は捉えています。
まさにこの曲がその好例ですね(笑)。

「クール」とは逆の超単純な譜ヅラで、楽譜の印象は「何が面白いのこの曲、しかも易しそうだし…?」なんですよ。
しかしお聴きの通り音楽にすると非常に面白く、また右手に五音音階的なパッセージが含まれており、とても弾きにくい箇所がありました。
6級だから、やはりこちらの方が難しいわけです。
(ABRSMとTCL、同じ級なら難易度もほぼ同等)
こちらも曲の魅力を演出するのに、アクセントが非常に重要な役割をはたします。
何かとアタマにドン!と来るのが「クール」とは全然違いますね。
ジャズとロックのドラムの叩き方の違いみたいなもんでしょうか?

曲に合わせて、その魅力や面白さを引き出すべく弾き方を工夫するのは、勉強にもなるし非常に楽しいことでもあります。
この2曲の演奏を聴いて「別の人が弾いてるみたい」と思っていただけたら、とても嬉しいです。

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この記事へのコメント

たく
2020年06月06日 22:45
更新ありがとうございます。
大ファンです!
こんな時だからこそ、やはり音楽の力は偉大だなと感じてます♪

文章から、音楽が好きな思いが伝わってきて、1日の疲れが吹き飛びました。

ありがとうございます⭐️感謝です!
REIKO
2020年06月07日 20:47
たくさん、コメントありがとうございます♪

>こんな時だからこそ、やはり音楽の力は偉大だなと感じてます♪

そうですね、元々インドア派の自分ですが、緊急事態宣言中は「弾きこもって」いました。
もっとも、音楽を仕事にしている方々は、今後しばらくは活動を相当制限しなければならない状況で、早く元通りになる日が来ることを祈っています。

>文章から、音楽が好きな思いが伝わってきて、1日の疲れが吹き飛びました。

そう言っていただけると、とても嬉しいです。
これからもどうぞお楽しみに♪^^