第5回【階名唱で和声的・旋律的短音階】

旋律的短音階では調により、階名ファ♯とソ♯の音が異なる臨時記号の組み合わせで記譜されることがあります。
ラからミに下行してまたラに戻る音型で見てみると…
ト短調は↓
Gminor.PNG
嬰ト短調だと↓
Gis_moll.PNG
いずれも自然的短音階の状態でファやソに調号が付いているか無しか、付いているならシャープかフラットか?の各事情でこのような記譜になるのです。
楽典には各調の旋律的短音階の楽譜が載っていますから、どの調でどうなるのか確認してみてください。(または自分で考えてみる!)
楽譜の見た目が違っても、歌うぶんには同じことですから慌てなぁ~~い♪

では練習してみましょう。
ニ短調です。ト短調と同様、ナチュラルとシャープが混ざります。
d_moll.PNG

シャープとダブルシャープが混ざる嬰ト短調↓↓↓
gis_moll_2.PNG

どちらの課題もファとファ♯、ソとソ♯が両方出てきましたが、上手く歌い分けられたでしょうか?

ではこの辺で、力試し&今までのまとめ的な課題をやってみましょう!
和声的・旋律的短音階の混合、臨時記号の小節内有効(=次の小節は無効)、ナチュラルで変位をキャンセル…色々出てきます。

ゆっくりでOKですよ。また逐一階名のシラブルを言わなくても、音程が分かるならそこは鼻歌になっても構いません(下を噛みそうな箇所があるので)。
a_moll.PNG

次はこちら、さっきより簡単そうに見えるも、自分で作曲したのに翌日歌ってみて難しい!と思いました。特に矢印の音が…!
実は理由があるのですが、それは後で説明しますので、まずは視唱してみてください。
G_moll.PNG
ん…?ってなりませんか、特に5小節目の最初とか。
普通では、ここに親切の臨時記号(次回で説明します)が付くケースかもしれませんが、今回はあえて付けませんでした。
ですが付けたとしても、取りにくい音であるのは変わりないと思います。
答え合わせ↓↓↓

音源を聴いても「う~ん…」な方もいますよね?
でもガッカリしないでください、むしろ音楽的な耳を持っているからそう感じるかもしれないからです。
この旋律を作った時、私の脳内はこういう感じだったのです。

これを何回か聴いて和声進行を覚えると、さっきより歌いやすいはず。
この音源を作るためコードを確認してみて、3小節目と5小節目の最初の音が取りにくいのは、その前小節からの和声進行がイレギュラーだから、と気づきました。
特に4⇒5小節目は、普通なら属七のD7⇒主和音のGm のはずが、D7⇒Cm なんですよ。
そんな変な課題出すなっ!って怒られそうですが、この曲がどことなく民族舞曲風(でしょ?)なのは、その辺がキモなんではと思ったわけです。
7小節目の矢印は、和声外の音であることと、和声的短音階の増2度箇所はもともと下行が不自然で、つい半音上げたくなってしまうことなどから、音取りが難しいのでしょう。

ある程度視唱の経験を積むと、旋律だけでなく背後の和声も無意識のうちに脳内で鳴っていることが多いものです。
普通はそのおかげで音が取りやすくなりますが、旋律に付く和声にはたくさんの可能性があり、課題の想定と違う和声が鳴ってしまうとか、今回のようにイレギュラーな進行だと、逆に「???」になることも時々あるんですね。
でも「歌っていると和声も付いてくる」のはそれだけ音楽力がついた証拠ですから、そこは自信を持って構わないと思います。

次回は、補足的な番外編です。

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