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zoom RSS 「固定ド」教育を状況別に考察

<<   作成日時 : 2018/06/14 20:02   >>

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ドレミを使った階名教育の障害となっている「固定ド」教育に関し、状況を少し細かく分けて、その背景や問題点を考察してみました。
注)以下、★ ★ ★の部分まで「ドレミ」は「固定ド」のそれを指します

【固定ド唱】
・楽譜をドレミで読みながら、その音高で歌うこと

◆何調でも読み方が同じで、簡単だから普及?
◆ハ長調ばかり階名唱しているうち、それを音高を表す音名と勘違いして「固定」?
◆本来は階名唱のシラブルだったものを、イタリア音名と勘違い?
◆ドレミで絶対音感がついている指導者、またそのような学習者には好都合?
◆歌やソルフェージュだけでなく器楽指導でも、音を覚える目的で「曲の旋律や声部をドレミで歌う」場合あり。(後述の「固定ド奏」とも関連)

《問題点》
◆調号や臨時記号は無視して幹音のシラブルで歌うので、実際には音名唱にもなっていない。五線上の音符の位置をドレミに直しているだけ。
◆調によって同じシラブルの組み合わせでも音程が異なり、全く相対音感の訓練にはならない。むしろ害になる?
◆すでに絶対音感がついている人は、ドレミが分かれば(調号や臨時記号は脳内で付加)楽譜を自力で音楽に直せるが、そうでない人は楽器に頼るか覚えて歌うしかなく、ソルフェージュ力の向上は望めない。

【固定ド指示】
・単音やフレーズをドレミで指示すること
・重音や和音をまとめてドレミで指示すること

◆学校の音楽の授業・部活動や一般の音楽団体の練習、個人の音楽レッスンなどで、楽曲上の特定の箇所を指し示すのに使われる。
例:「3小節目のファ」「そのミソシ和音」「シレラミの所からもう一度」
◆本来はハニホやCDE音名が使われるべきケースだが、ドレミの方が子供や初学者にも通じやすい(=ハニホやCDEを教えるのが面倒?)から使用?
◆特に複数音を並べる場合は、ハニホやCDE音名より言いやすく普及?

《問題点》
◆単音の場合、派生音で「ファのシャープ」「ミのフラット」などの、俗用音名?が使われることも。逆にフレーズでは調号も臨時記号も無視されることがある。(通じればいいのだからメチャクチャ)
◆「固定ド指示」ばかりの音楽環境にいると、いつまで経っても正しい音名が身につかず、楽典などの勉強や音楽関係の文献を読むのに支障が出る。

【固定ド読み】
・複数の連続した音符を、音程をつけずにドレミで読むこと
・楽譜にドレミを書き込むこと
・声に出したり書き込んだりはしないが、音符を逐一ドレミに直しながら見ること

◆これらを「譜読み」あるいはその準備と考える人が相当数いる?
◆後で述べる「固定ド奏」との併用で普及?

《問題点》
全く音楽がイメージできておらず、実は譜読みになっていない。
◆ドレミを言いながら音程をつけない行為は非音楽的。
◆これができることを「楽譜が読める」と勘違いしている人が非常に多く、本当に楽譜が読めるようになる勉強に関心が向かない。

【固定ド奏】
・ドレミを言ったり脳内で意識しながら、その音に対応する楽器操作(の練習)をすること
・上記の「固定ド読み」と併用して、楽譜の音楽を演奏すること

◆子供や初心者に手っ取り早く楽器を演奏させる方法として普及?
◆学校の音楽授業などで、集団相手に楽器指導する時は便利?
◆ドレミで絶対音感がついている指導者は、自身が楽器演奏しながら反射的にドレミを想起するため、ドレミ癒着の楽器指導に何の疑問も持たない?

《問題点》
◆ドレミという「通訳を介した」演奏は、「通訳抜き」に比べて非効率。自然に後者に移行できればよいが、通訳依存から卒業できない人も多数。
全ての音符をドレミに直さないと演奏できない(と思い込んでいる)ため、長かったり音符が多い曲だと大変。また直す速度が演奏テンポより遅い場合はドレミを覚えてから練習するしかなく、そのうち行き詰まる。(直す手間を省こうと、全ての音符にドレミを振ったピアノ楽譜が大量に出ているほど)
◆音を並べるだけでは音楽の演奏にならないのだが…?
◆ピアノや鍵盤ハーモニカだけでなく、ヴァイオリン、クラシックギター、オカリナなどでも「固定ド奏」の教本や指導が見受けられ、楽器の特性から考えてもはなはだ疑問。
◆器楽演奏は「固定ド」が便利、あるいは「固定ド」でないと指導できないという言い分は、この「固定ド奏」を指していると思われる。確かにこれで楽譜の音を並べて演奏(というより楽器操作?)はできるが、初心者レベルはともかく長期的に見た場合、この奏法から卒業できないと上達が頭打ちになるのでは?

★(以上全ての使用例が)直接誰かに指導を受ける場合に限らず、各種の教本や学習系音楽書などで用いられる場合も、広義の「固定ド教育」と言える

            ★ ★ ★ 

こうして見てみると、階名教育の障害になるという点を除いたとしても、「固定ド」教育は音楽的に疑問が多いことがよく分かります。

《問題点》は、「絶対音感はなく、相対音感はあるが階名のラベリングはまだ無い」、また音楽的な素質もごく普通の人を想定しました。
彼&彼女らは、絶対音感に「固定ド」が紐付けされてしまった人よりは、ドレミを使った階名(移動ド)に抵抗が少ないはずなのに、例えば「固定ド指示」指導者の元で「固定ド読み」+「固定ド奏」をある程度続けてしまうと、階名の存在や必要性を知ったとしても、その学習に積極的になれないケースが多々あるようです。(または「異文化」として遠ざけるなど)
実際は、ごく普通の人ほど階名を学ぶと音楽的に得るものが多いのですが…。

また、私のようにすでにドレミが階名と紐付けされている場合は、上記の「固定ド」教育例がたとえ短期間&一時的なものであっても、大きな苦痛や混乱の元となります。
私はもう自分の音感状態や「固定ド」問題について熟知しているので、自分にとって有害な状況にすぐ気づき、そこから遠ざかれますが、無自覚(少し前までは私だってそうでした!)な、しかも将来のある若い方が、「固定ド」環境に放り込まれ引っ掻き回されるのは、大きな音楽的損失になるでしょう。
どうぞお気をつけください。

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