デセイが歌うクレオパトラ・アリア集

人気ソプラノのナタリー・デセイが、ヘンデルのオペラ「ジュリオ・チェーザレ」から、クレオパトラのアリアを集めて歌ったCDを聴いてみました。

Cleopatra Arias
Virgin Classics
2011-01-17
Natalie Dessay


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随分前に買ったCDなんですが、記事にしそびれていました。(^ ^;)
好きなアリアも多いし、初演前にヘンデルがカットした曲も含まれていて、一応楽しんだのですが、「おお!スゲェ~!!!」と狂喜する程ではなかったので、何となく延び延びになっちゃったんですね。
そもそも、デセイの声や歌い方がそれほど好きでもない・・・というか、この人19世紀オペラはともかく、バロックってどーよ?なとこがあるので。

アイム女史の指揮も、以前聴いて驚いてたほどではなかったです。
まあ全体的に、想定内だったってことでしょうか。(笑)
未知のアーティストでこのレベルだと、これは良い拾い物をしたと思いますが、すでに馴染みの場合はどうしても点が辛くなってしまいますね。

序曲やシンフォニア等も交えて、クレオパトラのアリア(全てではありません)が、第一幕から順に並べられており、適宜レチタティーヴォも入っています。
人気の「V'adoro, pupille」もオペラの通り、途中でチェーザレのレチが割って入る演奏。

このオペラはチェーザレが主人公とはいえ、クレオパトラの女心が良く描かれているので、順に聴いていくと彼女の気持ちの変化がよく分かります。
最後は、チェーザレとの華やかな二重唱でハッピーに終わるのも、まとまりが良くていいですね。
(チェーザレ役は、こちらのカンタータ集で歌っているプリナです)
ダ・カーポ後の装飾(というより変奏?)がかなり大胆なので、最初に聴いた時は少しビックリするでしょうか。
慣れれば特に違和感はないです。

ところでクレオパトラは、どんな歴史音痴の人(私です・・・笑)でも知っている、世界史で最も有名な女性と言ってよく、そういう意味でヘンデルの「ジュリオ・チェーザレ」は、バロックオペラの中でも、馴染みやすい作品だと思います。
しかも19世紀モノには、クレオパトラが出てこない(すごくマイナーなオペラは知りませんが、普通に上演されるような作品には無い)ので、「クレオパトラが登場するオペラ」ということで、興味を持つ人も多いのではないでしょうか。

・・・というわけでこのCDが、人気のデセイ+クレオパトラ効果で、ヘンデルやバロックオペラファンの拡大に、大いに貢献してくれることを期待しています。

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この記事へのコメント

2011年07月22日 19:39
「ジュリオ・チェーザレ」の主人公はまさにクレオパトラですよね。

チェーザレはタイトル役ですが、劇中ではたいしたことしていません。
「タメルラーノ」のタメルラーノもそうですが、彼らは劇(オペラ)が始まるまでにどえらいことをしてしまっていて、オペラの幕が開いてからは所在なげにウロウロしているだけのように思えます。

このオペラは「エジプトのクレオパトラ」としたほうがよかったのでは。

ひとつのオペラ作品のみで固めたアリア集はめずらしいですね。
御用とお急ぎの方は、このアリア集を聴くだけで作品のイメージがつかめて便利かもしれません。
2011年07月23日 09:28
kohさん、

>劇中ではたいしたことしていません
そうですね、彼は(良くも悪くも)ヒーローとして「安定」していて、そこが大人の男性っぽくカッコいいとも言えますが、心理ドラマとしては物足りない感がありますよね。
一方でクレオパトラは感情に起伏があって、面白いです。

>「エジプトのクレオパトラ」としたほうがよかったのでは
それならば、単に「クレオパトラ」でいいと思いますよ。
クレオパトラがエジプトにいるのは当たり前(笑)なので、場所を付ける必要はないかと。
ローマにいるのが普通?の「チェーザレ」なので、「エジプトの」が付いてるのでしょう。
「エジプトのイスラエル人」「パリのアメリカ人」などもこのパターンですね。

>御用とお急ぎの方は、このアリア集を聴くだけで
激しく同意でございます!
手っ取り早く「チェーザレ」を楽しみたい方は、このCDをどうぞ♪ですね。
アルチーナ
2011年07月26日 10:16
そうそう・・「ジュリオ・チェーザレ」のチェーザレは今ひとつツマラナイですよね・・
逆に「ロデリンダ」はベルタリードの方が良いのでは?(曲を聴いただけの感想ですが・・イマイチ、ストーリーを細かく知らないので・・)と思ったり・・
そういうのは結局、台本次第になるのでしょうかね・・?
2011年07月27日 05:20
アルチーナさん、

>そういうのは結局、台本次第になるのでしょうかね
観客の一番の関心は、まずスター歌手のイタリア人カストラート、次にその相手役ソプラノだったと思うので、音楽的には彼(女)らに聴き応えのあるアリアを配すことが優先されてると思います。
しかし、キャストの人気・力量に合わせて新作台本を作ればいいのですが、実際は古い台本の改変・焼き直しでお茶を濁してる?のが大半なので、その点齟齬があるのかもしれませんね。
タイトル役チェーザレのアリアは曲数も多いし、オブリガートや伴奏付きレチが付くのもあり、音楽的には聴き応えあるんですよね。
でも彼はあんまり「苦悩」してない(笑)から、ドラマとしてはクレオパトラの方が面白い・・・になっちゃってるのは、そんな事情も関係してるのかもです。
そのような欠点?を演出で補う方法も考えられますが、過剰な解釈でいじくり回すのもかえって迷惑(笑)だし、難しいところだと思います。
Mev
2011年07月27日 18:33
日本で「クレオパトラ」で売るならきっとデ・ニースじゃないかなーとか思います。(甚だ不本意ではありますが。。。。)男性にもてそうなルックスといい、露出度の高い衣装といい、あの妙なクネクネダンスといい、日本で思われている従来のオペラスタイル(体重過多気味の男女が古式ゆかしい衣装に身を包み舞台でつったって歌う)とは全く違う世界!!
2011年07月28日 11:58
Mevさん、

>きっとデ・ニースじゃないかな
>男性にもてそうなルックス
そうですよね♪確かに彼女、美人っていうよりカワイイ系で、日本の男性にはウケそうなルックスです。
大人っぽくて怖い?感じの女性って、日本男性は苦手でしょ?(笑)
グラインドボーンのチェーザレのDVDを見た時は、最初「クレオパトラのイメージとはちょい違う」でしたが、何しろ歌って踊れるのがすごくて魅了されてしまいました。
そういう意味で、このデセイはどうなのでしょうね・・・?
まあ、もっと他にもやれそうな人がどんどん出てくるのを期待しましょう。

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