「テゼオ」ユングヘーネル盤

ヘンデルの魔法オペラ「テゼオ」(Teseo)、シュツットガルト州立歌劇場のライブCDを聴いてみました。
指揮はユングへーネル、カウンターテナーのフランコ・ファジョーリがタイトル役を歌っているのが注目です。

Handel - Teseo
Carus


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2009年5月の録音なので、まだ1年経ってないんですね。
オケはモダン楽器で、完全なピリオド奏法です。
序曲の付点(実際には複付点?)音符のノリが少しぎこちなく、続く急速な部分の切れ味にも物足りなさを感じましたが、次第に耳も慣れ(笑)全体としてはまずまず。
レチタティーヴォ部分を中心に、足音・物音が時々聴こえます。
各CDの終わりには拍手も。

しかしユングヘーネル(本来はリュート奏者)って、モダンのオケを指揮してオペラなんかやる人だったんですね~、ちょっと意外でした。
指揮者としては、宗教曲を真面目にやるってイメージだったので。
もっともこの録音もオペラとはいえ、無難に手堅くまとめている印象です。

さて歌手ですが、やはりファジョーリが華のある声と歌いっぷりで、1人抜けてる感があります。
テゼオは2幕の真ん中あたり(このオペラは全5幕なので、CD1も半分をかなり過ぎた頃)でやっと登場しますが、それまでボ~ッと聴いていても、ファジョーリが最初に歌うアリアの所で目が覚める!(笑)

テゼオ役は初演時、ペッレグリーニというソプラノ・カストラートが歌ったので、かなり高い音も出てきます。
現状、音域的にテゼオを歌えるカウンターテナーは少ないと思うので、ファジョーリは貴重な存在ですね。
高い音の弱音(←非常に難しい)にも表現力があり、聴き入ってしまいます。

テゼオの相手役アジレアのベーネルト(S)、魔女メデアのシュナイダーマン(M-S)は、まずまず健闘、しかしテゼオの敵役エジェオのヴェッセル(C-T)が不安定なのが痛いです。
これが実力なのか、たまたま不調だったのかは知りませんが・・・ヒョロヒョロ&フラフラがかなり目立ち、一昔(二昔?)前のC-Tみたいになってます。
上記4役はほぼ対等に出番があるので、レベルが揃ってないのはちょっと残念。

なお人間関係と、簡単なあらすじを書いておきます。
(やはりヘンデルの魔法オペラ「リナルド」と、良く似たパターン)


魔女メデアと王エジェオは婚約していたが、それぞれテゼオとアジレアを自分のものにしたいと思う。
しかし愛し合っているテゼオとアジレアの思いは固く、メデアの魔力をもってしても、2人の仲を引き裂けない。
怒ったメデアはテゼオを殺すため、エジェオを利用してテゼオに毒を飲ませようとする。
しかしテゼオが持っていた剣から、テゼオが実はエジェオの息子とわかる。
エジェオは改心してアジレアを諦め、テゼオに彼女を譲り渡して祝福する。


「テゼオ」と魔法オペラについては、以前こちらでも記事を書いています

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この記事へのコメント

2010年02月04日 14:20
ああ、なんだかドキドキしてしまいます・・
それにしても『テゼオ』本当に音が高いですよね。アリアだけでなくレチタティーボもずっと音が高い・・あの音域で熱演して大丈夫かと?(声も心配だけど血管切れそうで・・大丈夫かいな?という感じ・・)心配になります。
カイ・ヴェッセルはそうか・・少年のような声なのにテゼオのお父さん!!とビックリしましたけど、確かにヒョロヒョロ声だと少年ぽく聴こえるかも知れないいですね。もう一人のCTも声がいいのに歌があまり上手くないような気がして残念でした。
・・で全般的には、CDで聴くとアラが目立っちゃいますが、生で聴いたら、楽しめたんだろうな~?という感じがしました。

あ、それから、英雄の出番をじらしてじらして、トランペットと合唱で迎えるという台本は良いな❤と思いましたです。ただ、4幕が良く分からなくて・・記憶を失った直後に一瞬だけ別れたフリをして、アジレアが悲しんだ直後に、いきなり幸せそうなデュエットをしているんですよね??
sarahoctavian
2010年02月04日 18:46
あっこのCD、フランコ様が歌ってるのよねと先日お店で手に取っただけで・・断念。お高い全曲物2~3枚組の「途中でボーっとした後アリアで目が覚めて」というパターンが怖くて最近勇気が出なくって(汗汗)。かといってツギハギだらけのベスト・オブCDも何だし・・って言ってたら話になりませんよね。多分チェンチッチのアリア集は買いますっ。
上みたいな図は以前バイエルン歌劇場の「アリオダンテ」プログラムでも使われてました。ややこしいバロックオペラの人間関係が一目瞭然でナイスですねぇ。
2010年02月06日 09:44
アルチーナさん、

>なんだかドキドキしてしまいます・・
>心配になります
彼に・・・恋をしていますね・・・♪(^o^*)
それはさておき(笑)、やはり普段聴いているC-Tよりも声が高いので、すごく新鮮です。
音域、ほんの少し違うだけだと思うのですが、その「少し」の差が大きいんですね~!

>生で聴いたら、楽しめたんだろうな~?という感じがしました
確かにそうですね。
音だけだと、完成度イマイチの感がありますが、オペラは舞台を見てナンボなので・・・。

>4幕が良く分からなくて・・
4幕の終わり近いところですよね?
あれはメデアに、従わないとテゼオの命はないぞと脅されて、「テゼオを愛したいけど、それはできない」(アリア「Amarti si vorrei」)と涙ながらに切々と歌う様を見て、2人の仲を引き裂くのは無理だとメデアは判断、手を引くので幸せそうなデュエット・・・になるんじゃないですかね?
ヘンデルのオペラって、すごく重大な心の変化が、レチタティーヴォでチャチャッと(笑)説明されてるだけだったりして、分かりにくいとこありますよね。
2010年02月06日 09:49
sarahoctavianさん、

>「途中でボーっとした後アリアで目が覚めて」というパターンが怖くて
確かにこのCD、全体に少しユルいので(笑)、ボーっとするところあります。
古いミンコフスキ盤と比べると、やはりミンコの方がオケはビシッとしてますね。
ただこの録音、役と歌手の性別が一致してるのは利点だと思います。
なので3人のC-Tのうち、ヴェッセルが不調?なのが残念ですね。

>チェンチッチのアリア集は買いますっ
私も~ッ!
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