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zoom RSS ややこしい転調の連続を階名で超カンタンにする

<<   作成日時 : 2017/02/09 21:38   >>

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今回のネタ曲はギロックの《アクセント・オン 1》から、「シャンゼリゼにて」です。
この曲集はいわゆる「全調モノ」で、調号が6つまでの長短調のピアノ曲が、初級程度の簡単な技巧で弾けるよう書かれています。
「シャンゼリゼにて」は調号が♭5つの変ニ長調ですが、メイン主題は比較的素直に書かれているのに、中間部分が何やら面倒なことになっています…まあお聴きください。



著作権の関係で楽譜が出せませんが、耳だけでもお分かりでしょう、19秒〜39秒まで転調の連続で、楽譜はシャープ、フラット、ナチュラル総出演の、臨時記号だらけ!
初級者が弾く場合、変ニ長調それ自体より、この転調部分の読譜にずっと手こずるはずです。
楽譜を見ただけで拒絶反応を起こす人もいるかもしれません。
でもここがこの曲の魅力、シャンゼリゼっぽい?雰囲気を醸し出すキモなんですが…。

このような場合、実際に楽器で音出し練習するの譜読みが大切です。
まず楽譜をよく見て、使われている音から調名を判定します。
そうすれば「ココとココが黒鍵」などと分かるので、臨時記号を一つ一つ読むよりずっと弾きやすくなりますね。
(そのために、日頃から全調の音階練習しておくわけです)
ここまでは私も以前からやっていましたが、最近はこれに加えて旋律(に聴こえる部分)の階名も確認するようになりました。
もちろん階名ですから、転調するごとに読み替えてです。
するとこうなるんですね〜↓(赤が中間部分)

(変ニ長調の主題終わり部分)…ラーソーミーーーー

(突然、変ト長調)ファファファファソレミーーー
(ホ長調)ファファファファソレミーーー
(変ホ長調)ファファファファソレ
(ニ長調)ファファファファソレミーーー
(変ニ長調)ミーーーーーー


(主題戻る)ソミーソミーソミー…

なぁんだ、少しずつ主音を下げながら、単純なモチーフを繰り返してるだけじゃん!
読み替え時の音程(異名同音、半音or全音違い、と各種ある)に気をつけて階名唱してみると、臨時記号だらけの譜面なのにちゃんと旋律が追えます!
何度か歌って覚えてから、ピアノに向かいました。
とりあえず中間部分、左手だけを弾きながら旋律を歌ってみると、見事に後半の変ニ長調に到達!
ここまでできればもう気がラク、脳内で音が取れてる(ソルフェージュできてる)ので後は指が覚えるだけだし、その後の練習もスムーズでした。

ピアノは歌や弦楽器などと違い、音符に対応する鍵盤を押せばその音高が鳴るので、弾ける弾けないは指だけの問題…と思われがちですが、実際は演奏するべき音楽が脳内で正しく再生できていないと、非常に弾きにくいのです。
(稀に楽譜から楽器操作に直結する、演奏ロボットみたいな人もいますが、自分の感性を通してないためか恐ろしく空疎な演奏なのですぐ分かります)
ですから音楽を自分なりに消化する手段として、階名で捉えてみることは非常に有効だと思います。
…というか、階名を勉強すればこういう時「便利に使える」わけです。

さらに旋律の階名が分かると、それに付く基本的な和声(I、IV、V7など)も自然とイメージできます(という階名音感の人は多いはず)。
「ファファファファソレ」にはV7、「ミー」にはIですが、この曲ではV7の部分を前後に分け、いわゆるツー・ファイヴの「IIm7 - V7」か又は「♭II7 - V7」(♭II7はV7の代理コード)が交互に使われています。
どちらも非常に良くあるコード進行で、旋律共々この中間部分は、調ごとに区切って考えたら何も難しいことはやってないんですね。
すごくオシャレに聴こえる部分も、タネを知ったらガッカリ…の手品みたいになってきましたが(笑)。
でも弾く人はタネを分かっていなければ、良い演奏はできないと思います。

階名という可動モノサシを使い、一見&一聴複雑なことが超カンタンになる例を紹介しました。
「階名で解決」が面白いので、最近ではピアノ曲で少し面倒&音感的に把握しにくい所があれば、まず階名分析することにしています。
なぁ〜〜んだ、ここはロ長調で「ド〜〜レ〜〜ミ〜〜♪」とやってるだけじゃないのぉ〜〜、分かったぞもう簡単!とか、しょっちゅうです(笑)。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
弾く前のアナリーゼですね。
和音を見るときは,移調して見るのは必須でしょうから,自ずと階名で見てはいるのですけどもね。一見複雑な譜面を簡単化して理解するのはアナリーゼのキモでしょう。いきなり譜面を見て弾き出すよりも却って符読みが早くなりますね。
Enrique
URL
2017/02/14 18:35
Enriqueさん、コメントありがとうございます。
 
ピアノを再開してからは、できるだけ効率良く練習しようと「弾く前の準備」を丁寧にやるようになりました。
弾き始める時はすでに、色鉛筆で楽譜が超カラフルになってます(笑)。
この曲ではそれに加えて、一番面倒なところを「歌えるようにして」から練習を始めたので、気が楽でしたね。
中間部分は階名でないと、覚えるのも音を取るのも大変です。
もしこのような箇所が声楽曲やヴァイオリン、管楽器などの曲にあったら、やはり階名が強力な助っ人になるはずです。
(楽譜を階名で読むという意味でなく、階名による「音感」がです)
絶対音感で平均律から一つ一つ音を拾い出して並べたのでは、ぎこちない流れになるでしょうねえ。
REIKO
2017/02/14 21:35

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