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zoom RSS そもそも「階名」とは一体ナニ?

<<   作成日時 : 2016/07/16 23:50   >>

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はびこる「固定ド」教育のせいで瀕死状態の階名が、さらに誤解されているアンマリな例をあげてみます。(この種の例はいくらでも見つかります)

その1:「階名」には「固定ド」と「移動ド」の両方がある、と説明しているピアノの先生
(「音名と階名の違いをしっかり理解していこう」と始めながら、当人が全然分かってないのが露呈しています)
その2:「階名唱」(固定ド)…の教材!?(「移動ド」耳の人は視聴注意、気持ち悪くなります)
その3:鍵盤ハーモニカに貼る「かいめいシール」

↑↑↑いずれもドレミを使っていれば、それが「固定ド」であっても階名だと勘違いしている例です。
呆れてモノも言えません…ここまで階名が誤解されているなんて!

それではここで 階名とは ────

絶対音高とは関係なく、その音が属する音階内での相対的な位置関係を表す名称です

◆長調なら主音(その調で最も中心的な音、音楽は主音で終わると一番安定して聴こえる)から始まり、全音-全音-半音-全音-全音-全音-半音の音程で順にド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド
◆(自然的)短調なら、主音から始まり、全音-半音-全音-全音-半音-全音-全音の音程で順にラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ

階名は調によってドの位置が動くため、「移動ド」なる言い方もされています。
しかしこれは、階名を単なる楽譜の読み歌いの一方法としかとらえていない、非常にマズい表現です。
また、階名をマスターするには「(固定されていた)ドを移動させて読むスキル」を身につける必要がある、と多くの人が勘違いする原因にも。
(私は階名唱する時「ドを移動させて」読んでなんかいません、見ているのは音符と音符の間の音程で、音程が階名を連れてくるのです!)
「階名」よりも「移動ド」の方が通りが良いという現状は、そのまま階名に対する無知・無理解のあらわれと言えます。


どんな音高でも主音にできるので、鍵盤上では長調だけでも12種作れますが、階名のスゴい(笑)ところは、ハンパな音高を主音にしたとしても、音階構成音に名前を与えられることです。
「A=440Hzで」などとピッチを決めないと、とたんに根底が怪しくなる音名とはそこが大きく違いますね。
そして何調だろうとピッチがナンボだろうと、階名では ────
◆ミ-ファ、シ-ドの音程は短2度(半音)
◆ド-ミ、ファ-ラ、ソ-シの音程は長3度
◆ファ-シは増4度
◆ド-ソは完全5度  ──── などと決まっています。
これにより、音名やいわゆる「固定ド」で考えると煩雑になる事柄でも、旋律や和声の流れが簡単&スッキリ見通せるのが最大の利点です。

これは楽典や音楽理論の習得を容易にするだけでなく、演奏においても強力な武器になります。
自分で音程を作らなければならない声楽やフレットのない弦楽器はちろんのこと、音程が不安定な多くの管楽器、音程に関しては比較的ラクなギターや調律任せのピアノでさえ、音楽的な演奏をするためにはまず自分の脳内で「良い音程で歌えている」ことが重要なのですが、その際に必要な相対音感は階名を学びながら磨くのが最も効果的だからです。

おそらく階名不要論者(=「固定ド」教育の何が悪い?と居直るセンセイ達)の多くは、階名の効用に思いが至らないのでしょう。
たぶん彼らには絶対音感があって、それ「だけ」でもとりあえず音楽(質はともかく!?)ができるので、ドの位置をズラして読むなんて不合理&不必要、教えるのも面倒…その辺で思考停止していると思われます。
「ズラして読む」という感覚自体が「固定ド」弊害の好例で、階名が面倒くさくなる?原因を作っているのは自分達なんですけどねえ。
当然そういう人自身が適切な階名指導なんてできるわけがなく、それがさらに階名を軽視する、あるいは全く知らない人の増加に拍車をかけています。

それでいつどこでどうやって相対音感を磨くのでしょうか?
絶対音感のない多くの人はどうすればいいのでしょうか?
今は音程が楽器任せのピアノを習っているだけの生徒でも、将来他の楽器や歌をやりたいと思うかもしれないんですよ?
階名が必要だと気づいた時、すでにドレミが音名に使われていたら、その人はどうやって混乱なく階名を学習すればいいのでしょう?

階名を教えたくない(教えられない?)のならそれでも構いません。
しかし、だからといって階名用の「ドレミ」を横取りして音名に使うのは、あまりに横暴ではないでしょうか?

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コメント(2件)

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大島です。

いつも記事を大変共感しながら読ませていただいています。

おっしゃる通り、「ドが移動する」という発想自体、耳よりも目を第一に物事を捉えているという点で音楽の基礎を見失っていますよね!

階名として使える言葉を生徒に残しておいてあげないという態度は、
個別の楽器に興味はあっても音楽そのものに興味がない、
個別の楽器の向こうにそれらを超えた「音楽そのもの」を想定しない、
すなわち「音楽そのものに対する無関心」が根本的な問題なのではないかと思っております。

また、「相対音感は特別な訓練をしなくても自然に身に付く」という誤解が蔓延していることも、階名がおろそかにされる根本的な理由になっているように思われます。
大島
URL
2016/07/17 23:02
大島さん、いらっしゃいませ!

コメントありがとうございます。
こちらこそ貴ブログには大変お世話になっております。
多くの記事を拝見してみて、自分のことがよく分かりました。
今まで特に意識してませんでしたが、運良く自分は「固定ド」に侵略されることなく階名と仲良くウン十年!暮らしてきたようなので、いくらでもネタ(笑)はあります。
しかし、階名がネタになるという現状は悲しいことですね。「そんなこと知ってるよ、音楽やってるなら常識じゃん!」でなければ困るのですが。

相対音感が全く無いと、おそらく会話コミュニケーションに支障が生じるので、誰でも「それなり」に持っているはずです。
しかし、音楽的な精度や感性となると話は別です。ですから何らかの方法で磨く必要があります。
楽器や声楽、音を出す手段は色々であっても、「音楽」をやっているという意識があれば、相対音感が重要であることは明らかなのに、「器楽なら『固定ド』で十分」などと言われると、「ナニ言ってんだおめ!」という言葉を投げつけてやりたくなります(苦笑)。
REIKO
2016/07/18 14:32

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