テーマ:音律ミステリー

イタリア協奏曲♪今度はチェンバロで

ウルフ三分割・修正ミーントーンによるバッハのイタリア協奏曲、今度は第三楽章をチェンバロ版で打ち込んでみました。 楽譜に二段鍵盤の使い分けが示されているので、その効果も再現しています。 第一楽章(ピアノ版)と、音律五度圏図はこちら 第三楽章は113小節目にA♭が三回出ますが、それ以外は全て通常のミーントーンにある音で…

続きを読むread more

修正ミーントーンで「イタリア協奏曲」ピアノ版

修正ミーントーンによるバッハの「イタリア協奏曲」第一楽章(ピアノ版)です。 前回の記事で、A♭とG#の兼用音を作るべくウルフを二分割したミーントーンでひとまずOK・・・と書いてますが、実際にはそれだと少々問題があるので、結局「半音階的幻想曲とフーガ」の時と同じ、ウルフ三分割の修正ミーントーンで演奏しています。 (通常のミ…

続きを読むread more

「イタリア協奏曲」謎のG#音

バッハの「半音階的幻想曲とフーガ」に続いて、「イタリア協奏曲」を調べています。 様式的には古い「半音階~」に比べて、こちらはイタリア風協奏曲のエッセンスを取り入れた新しいタイプの曲ですが、和声的には概してまとも(笑)、明るく親しみやすい曲調になっていますね。 前回同様、必要以上に均(なら)したりせず、なるべく純度の高い音律で演奏しよ…

続きを読むread more

修正ミーントーンで「半音階的幻想曲とフーガ」

しばらく現代モノやってましたが、再び古楽の世界に戻ってきました。(笑) いきなりバッハの超有名曲、半音階的幻想曲とフーガBWV903です! この曲は、スヴェーリンクの「半音階的ファンタジア」などで有名な、ミーントーンの半音階が持つ独特の歪み(半音に大小二種ある)に触発された一連の鍵盤曲の、最後にして最大の名曲と思います。 なの…

続きを読むread more

平吉毅州「チューリップのラインダンス」

日本人作曲家のピアノ小品を古典調律で演奏するシリーズ、今度は少しポピュラー&ジャズっぽいフィーリングの曲を選んでみました。 平吉毅州(ひらよしたけくに)さんの、こどものためのピアノ曲集「虹のリズム」から、チューリップのラインダンスです。 1979年出版で2012年1月1日で第70刷ですから、100刷を超えた「お菓子の世界」ほどではな…

続きを読むread more

繰り返す五度★田中カレン「星のうた3」

日本人作曲家シリーズが面白いので、昔買って押入れの段ボール箱に眠っていた楽譜ばかりじゃナニだし(笑)、新しい楽譜を仕入れてまいりました。 田中カレンさん(1961 ~)の、こどものためのピアノ曲集「星のどうぶつたち」です。 今まで取り上げた作曲家からぐっと世代が若返り、やはり音楽に新鮮なものを感じます。 (ちなみに中田喜直さんは1…

続きを読むread more

発表会定番?「エチュード・アレグロ」中田喜直

日本人作曲家のピアノ小品に古典調律で挑戦するシリーズ、今回は中田喜直さんのエチュード・アレグロです。 私なんか「雪の降るまちを」の作曲者というだけで、中田さんに足を向けて寝られない人間ですが ──── 。 日本人で中田さんの曲を歌ったことがない人は皆無と思いますが、ピアノ作品も多く、「エチュード・アレグロ」はオクターブに手の届かない…

続きを読むread more

どっちが美味い?湯山昭「柿の種」

日本の作曲家のピアノ小品に古典調律が挑むシリーズ、お待たせいたしました(え、誰も待ってない?)「お菓子の世界」(湯山昭)から柿の種の登場です! 和風音階と現代テイストがミックスした曲調で、とりあえずイ短調で始まりますが、すぐに臨時記号がゾロゾロついた不思議な旋律と和音がはじけます。 A-Eの空五度が多いので、キルンベルガー第二法…

続きを読むread more

無調っぽい曲ってどーよ?

現代日本のピアノ小品に古典調律が挑むシリーズ、今度は斎藤高順さんの「ガラスの星座」です。 「ピアノのおけいこ」1973年4-9月のテキストに載っていました。 何と!この曲の記譜は、右手ト音記号の横に#が5つあって、その上に「黒鍵」、左手ヘ音記号にはナチュラルが5つで、下に「白鍵」と書いてあるのです・・・ つまり(急速な分散和音…

続きを読むread more

「あんたがたどこさ」をピタゴラス律で

現代日本作曲家のピアノ曲に古典調律が挑むシリーズ(いつからシリーズ化?笑)、今度は奥村一さん作曲 ─── というより編曲みたいなものですが ─── わらべ唄のあんたがたどこさです。 1973-4年NHK教育TV「ピアノのおけいこ」テキストで知った曲で、不協和音でバンバン!と叩きつけるエンディングがカッコ良くて、好んで弾いていました。 …

続きを読むread more

有馬礼子「舞曲」に古典調律で挑戦

まだ本の整理が半分ほど残ってるのですが(笑)、引越しで古い楽譜達と久々に再会し、眺めていたら音にしたくなったので、転居後初打ち込みをやってみました。 子供の頃、自分はピアノを習っていませんでしたが、友達からピアノの発表会に呼ばれると、好きな曲発掘のために喜んで聴きに行っていました。 そこで知ったのが、有馬礼子さんの「舞曲」なんで…

続きを読むread more

シューマン「飛翔」も古典調律で♪

60個近い段ボール箱を2トン・ロング車に積み込んで、何とか引越ししましたが、転居先でのモノの整理に手間取っております(苦笑)。 家具や家電は最小限しか持ってないのに、CD・楽譜・本が大量にあって(CDの多さには、引越し業者の人もあきれていました)、以前は無秩序&無整理に「床置き」していたのを、これからはもう少しまともに収納しようとして…

続きを読むread more

お菓子の世界「チョコバー」を古典調律で弾いてみた

引越しのためにモノの整理をしていたら、押入れの奥にあった段ボール箱から、行方不明になっていた湯山昭作曲「お菓子の世界」の楽譜が出てきました。 1978年10月30日・第18版(「刷」の意味と思いますが)のものです。 現代日本の作曲家によるピアノ曲集としては、異例の大ヒット作品で、「シュー・クリーム」「柿の種」「ドロップス」「マロ…

続きを読むread more

音律の弱点上で展開「テンペスト」

リアルの部屋に比べれば、パソコンの中は片付いている私ですが(笑)、引越し準備の合間にファイルの整理をしていたら、去年作ってそのままになっていた、ベートーヴェン&キルンベルガー第二法の動画があったのでアップします。 ミーントーン・ネタが続いていたので、久々のキルンベルガー第二法ですね♪ <ピアノソナタ第17番ニ短調「テンペスト」第3楽…

続きを読むread more

セイシャスのソナタ/50番ト短調

(前記事からの続き)ではセイシャスをミーントーンで行ってみます♪ とりわけ短調曲が素晴らしいセイシャスですが、その中でも超人気曲の50番ト短調アレグロを打ち込んでみました。 ウルフ位置は通常のG# - E♭、曲中G#とA♭音の混用があるので、56秒過ぎからの後半に何度か出てくるA♭音は、G#で代用しています。 そのため、A♭音は正…

続きを読むread more

セイシャスもミーントーンか!?

お久しぶりです・・・諸事情により引越しせねばならず、年末から部屋探し&不用物の整理&各種手続きなど、まったくもって苦手で慣れないことをやってまして、更新がお留守になってしまいました。 確か12月は、スカルラッティとミーントーンのことでゴチャゴチャやっていたような・・・(遠い目) 実は、スカルラッティがミーントーンで行けそうだと私…

続きを読むread more

K.159でスカルラッティの「ペア」問題を考える

ピアノでも良く演奏される、スカルラッティのK.159ハ長調です。↓↓↓ 中間部分、短調のところで A♭とD♭音が使われていますが、上の演奏では通常ウルフ位置のミーントーンのまま、これらの音をG#とC#(共に正しい音より低い)で代用しています。 これでも全然OKですよね? ⇒つまり「代用可能」に書かれているということです。 …

続きを読むread more

しのび寄る「ニセG音」

ミーントーンによるスカルラッティ、今度は嬰ヘ短調曲をやってみました。 1738年、唯一スカルラッティ自身が出版に関わった、30曲収録の「Essercizi per Gravicembalo」に含まれるK.25です。 嬰へ短調は#が3つですが、和声的短音階ではE音の代わりにE#を使い、さらに五度上に転調した嬰ハ短調ではB#も必…

続きを読むread more

ミーントーンの魔術師♪スカルラッティ

スカルラッティ=ミーントーンシリーズ、♭系の曲が続いたので今度はホ長調のK.264を取り上げました。 この曲はベートーヴェン並みの大胆な和声と転調の連続で、たとえウルフをどこに動かそうとも、ミーントーンで演奏するのは到底無理な譜面ヅラです。 (以下、ピアノ用のロンゴ版楽譜ですが、手元の原典版と音は同じです) C##って、ここは…

続きを読むread more

あなたはどっち?2種類のスカルラッティK519

「スカルラッティ=ミーントーン」シリーズ、今回はK.519(ヘ短調)を、2通りのウルフ位置で鳴らしてみました ♪ その1:A♭-C#ウルフ(曲中のD♭・G♭を、それぞれC#・F#で代用) その2:G♭-Bウルフ(曲中のC#・F#を、それぞれD♭・G♭で代用) 1の冒頭がかなり歪んでいるのは、ヘ短調のD♭がC#(正し…

続きを読むread more

スカルラッティ=ミーントーン♪ K.84 ハ短調

「スカルラッティ&ミーントーン」シリーズ(笑)、打ち込みが仕上がったものからドンドン行きます! 理屈より、音楽そのものが答えを語っていると思いますので。 K.84(ハ短調)、G#をA♭に調律替えしたミーントーンです(繰り返し省略)↓↓↓ 冒頭から澄んだ和音の響きが美しく、とてもモダンな曲に聴こえますね。 この音律にはD♭…

続きを読むread more

驚愕!ミーントーンのスカルラッティ

ヘンデル音律について、続きを書く予定だったんですが・・・ そんなことやってる場合じゃないって!モーツァルトも後回し!(爆) あのドメニコ・スカルラッティがぁぁあああ・・・! ケツの穴までミーントーン男だった可能性が出てきました!! え~~~!?ウソでしょ、彼のソナタってメチャクチャ転調する上に、過激な和音のテンコ盛り、そ…

続きを読むread more

ミーントーンで何故か破綻しない謎

ヘンデルのハープシコード組曲集第8番、ヘ短調組曲HWV433のプレリュードです。 ウルフを大きく移動、分割した専用ミーントーンで鳴らしています。 ★音律推定の詳細はこちらの記事で 実はこの曲、楽譜を見ると破綻するんじゃないの?な箇所がいくつかあります。 1分10秒~の箇所↓↓↓ 1分40秒~の箇所↓↓↓ …

続きを読むread more

モーツァルトが愛したミーントーン?

モーツァルトのピアノ曲(主にソナタ)の音律について調べ始めています。 実は、純正長三度の説明の後に「モーツァルトが愛したミーントーン」という小見出しがあり、その項を読むと「モーツァルトはミーントーンで作曲した」(←ということは、ミーントーンで良好に演奏できる、ですよね?)としか解釈できない本が普通に売らています。 内容も価格も一般向…

続きを読むread more

謎のD#音、正体が判明!?

前回、ミーントーンって不思議な音律・・・と書いたんですが、懸案のヘンデル音律で疑問の1つが解けたので、書いておきます。 HWV427ヘ長調組曲アダージョ、謎のD# ⇒ 以前の記事はこちら 結論から言うと、このD#音は正しい記譜で、ヘンデルがここで要求している左手和音は、E♭-Cの長六度(協和音)ではなく、D#-Cの減七度(不…

続きを読むread more

長三度・五度~和音の波形

今、波形がマイブーム!? (もっと色気のあるものにハマったらどうだ、と自分でも思いますが・・・笑) リクエストもいただいたので、中央のドを挟むGBD和音で、色々な音程の波形を調べてみました。 ピアノのような減衰音だと比較しにくいので、持続音でビブラートやトレモロがかかっていない、プレーンな楽器音を選びました。 波形図は、Soun…

続きを読むread more

ブルクミュラー「狩」の波形

Enriqueさんの「和音の波形」記事が面白かったので、私も温めてあったネタを緊急放出(笑)します。 ブルクミュラー25の練習曲は、キルンベルガー第2法で弾くと3分の1ほどの曲で不具合が出ますが、ハ長調・ヘ長調を中心に非常に良く適合する曲もあるので、その1つ「狩」で実験してみました。 キルンベルガー第2法↓↓↓ キルンベル…

続きを読むread more

ベトベン流★音律の「裏」はこう使え!

なまじ古典調律に知識のある人に限って、キルンベルガー第2法なんて「使えない」と考えるのは、多くの三度音程が(平均律よりも)狂っているからでしょう。 ピタゴラス長・短三度は、純正五度を重ねてできる三度で、純正三度より約22セントも狂っています。(長三度は広く、短三度は狭い) ★平均律は、長三度⇒純正より約14セント広い、短三度…

続きを読むread more

「悲愴」の純正音程使いどころ

前回、ベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」第一楽章、前回YouTubeの楽譜付き動画をアップしましたが、mp3も作ってみました。(多少は音が良いです) キルンベルガー第2法↓↓↓ 平均律↓↓↓(全体に響きが生ヌルい・・・冒頭和音、うなってる・・・) 以前記事にしたソナタ第1番へ短調と同様、この「悲愴」も音律の弱点に対し…

続きを読むread more

「悲愴」=キルンベルガー第2法の弱点対策

久々にべートーヴェン&キルンベルガー第2法のコンビが登場!(笑) 三大ピアノソナタの1つ、作品13の「悲愴」第1楽章を打ち込んでみました。 【おことわり】低域のオクターブ・トレモロと右手和音の強打で、高域C音が濁る箇所がありますが、音源に起因する不具合?です。(音律のせいではありません) いや~、やっぱこのコンビは…

続きを読むread more