【課題曲紹介・その1】~ABRSMの新しいシラバス

先月、英国の音楽検定ABRSMがピアノの新しいシラバス(概要)を発表すると直後から、主にピアノの先生のお手本動画が、怒涛のように!Youtubeにアップされています。課題曲も一新され、新鮮&面白い曲がたくさんあるので、数回に分けて紹介したいと思います。

今回は比較的易しい曲グレード(G)を取り上げますが、とりあえずこれ超イケてるので聴いてください(笑)♪ 
Inter-City Stomp/Christopher Norton
(ブルグミュラー「アラベスク」程度、G2の曲です)


2021&2022のピアノ・シラバス(英語、PDF)ダウンロードはこちらのページで

検定のグレードは、今回より新設された最も易しい Initial に続き、G1~8まであります。(日本の「級」とは違い、数字が大きいほど難しくなる)
試験内容は各グレードとも「楽曲演奏」「スケール、アルペジオ」「初見演奏」「口頭試験」からなり、楽曲演奏の配点が最も多くなります。

課題曲はA、B、C の3つのリストに分かれ、それぞれから受験者が1曲選んで合計3曲演奏しますが、この度の新シラバでスはリスト分けの基準が変更になりました。
以前は概ね「作曲年代」で分けていたのが 今回から────

A:比較的テンポが速く、指の俊敏性などのテクニックが必要な曲
B:より叙情的で表現力が必要な曲
C:様々な書法、様式、性格を持つ曲

…となったのです。
しかも、以前は6曲だった各リストの曲数が、今回から10曲に増えました。
つまり各グレードで30曲もリストアップされることになったんですね!
シラバスには、受験者がこのリストで「楽しく学び演奏するための心躍る楽曲に出会えることを願う」とありますが、受験者でなくても練習する曲選びの良い参考になると思います。

さて各リストの曲目を見ると、リストA は日本でもレッスンで使われている曲や、そうでなくても「日本でよく練習曲代わり?にやらされるような感じの」曲が多いことに気づきます。(多くはバロックや古典派の、ペダルを使わず弾ける曲)
例えばこんな曲↓(ガンバリーニのメヌエット)

しかしリストB、C になると、全く様相が変わるんですね。
日本のレッスン現場ではまずお目にかからない曲や、初めて知る作曲家もたくさん!

Disco Baroque/Alan Bullard
(G3はブルグミュラー「無邪気」程度)


献辞/グラナドス ←ギター編曲の方で有名ですが…
(G4はブルグミュラー「舟歌」程度)

I Hear What You Say/Ben Crosland

(B、Cの後についている数字は各リストで何曲目かを表し、各3曲目まではABRSMが出版する課題曲集に収録されます)

検定に「◯グレードは△歳以下」などの年齢制限はなく、初歩のグレードを大人が受験することもあるため、易しい曲でも大きな手が必要だったりペダルを使う曲がかなり含まれます。(このへんが日本のレッスン現場の考えと違うところ)
シラバスにも明言されているように、異なる年齢、学習環境、音楽的興味を持つ受験者がいることに最大限配慮して、課題曲が選定されていることがよく分かりますね。
では次回は、もう少し難しいグレードの課題曲を見てみます

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント