日本でもブレークするか!?池田奈生子さん

池田奈生子さんはウィリアム・ギロックの影響を受けて作曲を始め、2002年に日本人として初めて Willis Music と契約を結んで、米国で出版されている30冊以上のピアノ曲集が好評を博している方です。

2014年の秋にピアノを再開し、ほどなく米国の教育音楽作品の魅力を知った私も、Naoko Ikeda の名前と作品を、当然すぐ知るところとなりました。
最初は米国在住の日本人かと思ったんですよ…しかし今も北海道に住んでいる方なのです!
なぜ日本をスッ飛ばして米国で出版となったのか、運と偶然のたまもの?それとも大人の事情?その辺は分かりません。
いずれにせよ、日本で楽譜が出ないのを私は残念に思っていました。

しかしその後2017から18年にかけて、キャサリン・ロリンなどの米国作品を「ギロックと仲間たち」のキャッチフレーズで出版している全音から、独自に編集した池田さんの曲集が2冊続けて発売され、ようやく日本でも…となったのです。

ではまずこちらの《紫陽花》、ブルグミュラー程度で弾ける易しい曲ですが、池田さんの代表作と言っていいと思います。
私が偶然Youtubeで耳にして、最初にハッ♪とした彼女の曲もこれでした。


米国では当初 Miyabi(雅)という曲集に含まれており、日本では自選集+オマケの新作からなる《花色パレット》に、そして最近米国で出た Composer's Choice にも収録されています。
作曲者も大のお気に入り作品なのでしょう。
さり気ない曲ですが、清楚な美しさが印象に残ります。

《花色パレット》からのお勧め曲は他にも ────
「桜」「…You」「夢の庭で」

全音のもう1冊《虹色パレット》は《花色~》より易し目の選曲で、全音が出版する米国の教育作品は、池田さんに限らず難易度的にブルグミュラー程度で止まっているものがほとんどです。
もう少し上のレベルまで出してくれれば、作曲家の魅力がさらに良く分かるんですけどね。
その一例として…日本未出版の曲集《Soaring on Air》より「虹のつばさ」

同曲集の「砂のつばさ」も弾いています

これは池田メロディー全開の曲ですね~♪
教育作品の作曲家だって結局は人気商売、ファンがつかなければ仕事もジリ貧になるわけで、やはりパッと聴いてその人だと分かる個性は重要です。
この曲集は3曲収録で、Early to Mid-Intermediate の難易度になっていますが、実際はもう少し難しく、特に「虹の~」のオクターブを含む片手4和音が出て来る箇所は、手が小さい私には特訓が必要でした。
手が大きければ多少ラクでしょうが、それでも同じ変イ長調のブルグミュラー「舟歌」よりは音の動きが大きく複雑なので、ブルグを終了したくらいの人向けでしょうか。

「紫陽花」と「虹のつばさ」を比べてみると、前者は使用音域が狭くやや高音寄り(バイエル的?)で小粒なのに対し、後者は序奏からポピュラー系の和声を全面に押し出し、広い音域を自在に使う、現代ピアノの特性を生かしたサウンドになっています。
で、前者のような曲は、現役日本人作曲家が子供や一般愛好家向けに書いたピアノ曲集にもたくさんあるんですよ。
例えばこちら⇒「天使の羽」香月修

しかし後者の、ポピュラー的な書法をベタに使ったロマンチックな曲は、クラシック系(の人を購買層に想定した)日本の新作ピアノ曲集にはほとんど無いんですね。
まあそんな曲では、クラシック畑の先生にレッスンに使ってもらえない(=楽譜が売れない?)とか、ポピュラー風なら学習者は J-POP やアニソン編曲の方を弾きたがるとか、需要が少ないと思われているのかも。
ただ私はクラシック(的な)曲とポピュラーの編曲モノ、そのどちらでもないピアノ曲が、日本でももっと普通に愛好されて良いと感じています。
池田奈生子さんの作品で、ぜひそういうピアノ曲の魅力に気づく人達が増えるといいですね。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

ナイス

この記事へのコメント