5拍子~混合拍子を弾く【1】

5拍子、お好きですか? 歌ったり演奏したことがありますか?
楽典では、異なる種類の拍子が連続的につなぎ合わされてできた拍子を混合拍子と言い、5拍子もその仲間です。
つまり5拍子は、「3+2」や「2+3」でできてるんですね。
一方だけで書かれている曲もあるし、曲中で混在していることもあります。

米国のピアノ教育では、時代・形式・調・拍子・リズム・曲種・ムードなど、できるだけバラエティに富んだ作品を偏りなく勉強するのが良しとされているため、5拍子の楽曲もたくさんあります。
その中から、全く傾向の違う2曲を紹介します。

ウィン-アン・ロッシ/「上へ下へ」 ★楽譜はこちらに収録


ロッシお得意の不思議系作品。
速い8分の5拍子で前半「3+2」、後半で一部「2+3」が登場し、最後にまた「3+2」に戻ります。
どちらかの手が8分音符を刻んでいる場合はともかく、両手とも延ばす時に拍を数え損ねたり、間延びして6拍子にならないようにするのが難しかったです。
で、「3+2」に「なめこそば」、「2+3」に「やきちくわ」、一番やっかいな「4分音符+8分音符+4分音符」のフレーズは「タコとイカ」などの言葉をハメて練習していました。
バカバカしいですが結構効きます(笑)。

こういう曲は無機的に弾いた方がクールで格好いいと思い、リズムも正確に、メトロノーム的にきっちりを意識しました。
リディア旋法と何調ともつかない部分が混じっていて、万人向きの曲調ではありませんが、2種の5拍子の体験曲として面白く書けていると思います。
収録されている曲集は「一味違ったピアノ・ソロ」なるシリーズですから、5拍子もそれに十分貢献していますね。

次は、デニス・アレクサンダーの新作ノクターン曲集から、純粋なロマン派書法で書かれた5拍子作品です。

ノクターン 第11番 ニ長調 ★楽譜はこちらに収録


米国の教育作品では、現代的あるいはポップス的な曲調の5拍子曲が多い中、これは珍しい!
アレクサンダー氏も5拍子のノクターンは他に知らないそうで、もしかして世界初かもしれません。
彼はこれまでも5拍子曲をたくさん書いており、ショパンへの準備として書かれた今回のノクターン集(2分冊・全14曲)にも、自分好みのそれをねじ込んだ?のでしょう。
音域が低音に偏っているのも彼によくあることで、暖か味のある旋律や中間部分の左手音型、遠隔調への転調などと共に、アレクサンダー趣味が全開!
彼自身も気に入っている作品とのこと、私も曲集中の白眉だと思っています。

「3+2」の8分の5拍子で、中間部分からメイン主題に戻るツナギの1小節だけ6拍子です。
こちらは先の「上へ下へ」とは異なり、5拍をキッチリ分割するのでなく、自在なリズムの伸縮がないとノクターンらしい(平たく言えば)ムードが出ません。
ですから真面目な?5拍子にある程度慣れた人向け、応用編ですね。
(初めての5拍子でこういうのをやると、苦戦すると思います)
黙って聴いたら5拍子とは気づかれないような演奏を目指しましたが、どうでしょうか?
もう少し手が大きければ、曲の山場でもっと良い音で和音が決まるんですけどね…まあでも、アレクサンダーの曲は手が小さい人でも完全にアウトにならないよう音を置いてくれる(と感じる)のが、いつも有り難いです。

さて、5拍子以外の混合拍子には何があるでしょう?
6拍子や9拍子は複合拍子だから違いますよ……はい、7拍子ですね。
もちろん7拍子曲も弾いてみました ─── 次回をお楽しみに (^o^)♪

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント