「短調の階名」矯正記

短調の階名は主音をラとして「ラシドレミファソラ」なのですが、私が数年前に古い唱歌の本で視唱を試みた時には、音は短調曲でも難なく取れるのに、その際の階名はなぜか主音がドになっていました。
短調に関して、そういう階名教育や訓練を受けたわけではないのですが…。

自分の場合どうも原因は、長調の階名における「ドが主音」「ソが属音」という音の機能を、そのまま短調にも流用してしまうからのようでした。
長調では階名と音の機能の結びつきがしっかりしているから、スラスラ認識できたり歌ったりできるわけです。
ところが短調では「ラが主音」「ミが属音」という機能のラベリングがほとんどできておらず、ついつい脳ミソが「長調の機能で音取り」してしまうようなんですね。
たぶん子供時代に、短調曲を階名で歌った経験が少なかったからだと思います。

さて、これに関して私が思ったのは以下のようなことでした。

・短調も「主音をド」にする流派?もあるに違いない
・でもあんまり良くない気がする


その後調べたところこちらの記事などで、やはり私が思った通りだと分かったので、主音をラと認識できるよう直すことにしました。
これが1年ほど前のことですが、最近ようやく特に意識しなくても短調の主音をラと感じるようになってきたんですよ!

やればできるじゃん!

実は当初「直るんだろうか?」と半信半疑でした。
もっとも「直そう」と決心した割には、毎日ビシバシ矯正訓練したわけではなく、やったのは「思いついた時」「ヒマな時」に以下のようなことをしただけなんですが ────

1.ピアノの音階練習で、短調は「ラシドレミファソラ」と意識しながら弾く
2.視唱課題は、短調曲を中心にやる
3.知っている短調曲の階名を考えながら(脳内で)歌う


1⇒当初は、何も考えずに弾くと短調でも「ドレミファ…」と聴こえるありさまでしたが、「ラシドレ…」と意識する段階を経てしばらくすると、自然に「ラシドレ…」になってきました。
正確に言うと、音階の第1音と第2音だけでは階名を感じず、第3音が鳴った瞬間に、それが第1音と短3度だと「ラシド」、長3度だと「ドレミ」と前に遡って階名が振られる感じです。
これは自分でも面白い現象だなと思いました。
(ある程度判断材料が揃ってから階名で認識するのは、階名音感の特徴です)

2⇒市販の調性別になっている視唱課題集から、短調曲を選んやっていましたが、最初のうちは自然に頭に浮かぶ(短調でも「ドレミ…」の)階名をいったん打ち消して「ラシド…」にするためか、すごく歌いにくかったです。
例えば五線譜上の階名の読み方が同じヘ長調とニ短調、ど~~~して後者だとこんなに難しいの!?でした。
これも「いったん打ち消し」が徐々に弱くなり、ストレートに正しい短調の階名で歌えるようになりました。

3⇒道を歩きながらなど、どこでもできるので便利な練習方法です。
日本の大衆音楽には、西洋音楽にありがちな「ソ♯」を使わない「四七抜き短音階」や「自然的短音階」の名曲がたくさんあり、それらが良い教材になりました。
特に戦前・戦中に大人気だった四七抜き短音階(ラシドミファラ)は、重要な「ラ・ド・ミ」の3音が含まれている上、音数が少なくて階名認識しやすく、短調の練習にオススメです。
四七抜きに慣れたら、抜かないやつ(笑)はもう楽勝でした。

ということで一応正しく直ったとはいえ、私の場合長調の階名が母国語的なのに比べると、短調はまだ外国語みたいです。
幸い短調曲はとても好きなので、これからもっとたくさん歌って、母国語に近づけていきたいと思います。

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この記事へのコメント

Scheveningen
2020年03月11日 13:02
短調の主音がドの人がいるらしい というのが、自分にとってここ最近バズってます。僕はそもそも学校の授業でしか音楽を習ったことがなかったが、今思うと、小学校でソプラノリコーダーを授業で習った頃、すでに移動ドができていたように思います。僕みたいな音楽の授業オンリーの純粋培養の方が、移動ドが得意な気がします。何も考えなくとも、耳で聞いた旋律を片っ端から脳が勝手にドレミに直すし、その際長調は主音がド、短調は当然主音がラです、なぜなら授業で、長調とはドに始まってドに終わる、短調とはラから始まってラで終わる、と習ったし、(例えば)ホ短調とは、ホ音(E)をラにして短調で歌えという意味だと習ったから。楽譜を見て調を判定するときは、一番右の調号を見て、そこがシャープならシ、フラットならファになるので、長調ならドがどこか、短調ならラがどこかを見つければいい、と教わったからです。
REIKO
2020年03月12日 00:54
Scheveningenさん、コメントありがとうございます。

>短調の主音がドの人がいるらしい
はい、私のように、ちゃんと教わったわけではないけれど、気がついたら階名音感になっていた人で、何となく?短調も主音をドに感じてしまうケースもあれば、そのように教えるケースもあります。
例えば米国のバークリー音楽院では、ジャズのソルフェージュで、全ての旋法の主音をDoとするメソッドを採用しているそうです。
ただしこれは「機能移動Do」または「音度移動Do」とでも言うべきで、階名とはちょっと違いますね。

コメント全体を拝見すると、Scheveningenさんは学校できちんと階名を教わったのですね。
とても幸運だったと思います、良い先生だったんですね。
(階名を知らない、教えられない先生はたくさんいます)
体系的に教われば、何も難しくないし、音楽がとてもよく分かりますよね。
公教育でこれが徹底されていればいいのですが、現状はそれと程遠いのが残念です。
Scheveningen
2020年03月18日 00:30
そもそも移動ドって、短調と長調を区別している意識はさほど無いように思うのです。あるミュージシャンがライブで、演奏と演奏の間にやっていた、水戸黄門の主題歌「あゝ人生に涙あり」(短調 オリジナルキーはCマイナー)と、「メリーさんのひつじ」(長調 オリジナルキー不明)を行ったり来たりするというネタをやっていたんですが、これご存じでしょうか。「メリーさんのひつじ」をE♭メジャーで唄えば、どっちで唄い始めても、もう一方の曲で終わったり、シームレスに行ったり来たりできるわけです。歌詞にすると、
♪じーんせい ひーつーじー ひーつーじー ひーつーじー
めーりさんもー らーくーあーりゃー くーもあーるーさー 
という具合。階名だと、
♪ミーレドーレー ミーミーミー レーレーレー ミーソーソー
ミーレドーレー ミーミーレードー レードシーソーラー 

水戸黄門の♪じーんせーいー と メリーさんのひつじ の♪めーりさんのー が全く同じ階名なのがポイントですが、まったく同じ旋律が、長調になるか、短調になるかは、ベースパートにドを持ってくるかラを持ってくるか だけの違いだと思います。
REIKO
2020年03月20日 00:03
Scheveningenさん、再コメントありがとうございます。

>移動ドって、短調と長調を区別している意識はさほど無いように思う

はい、その通りです。「さほど無い」というより「無い」ですね。
実際、長・短調(または旋法)が未確定で、ダイアトニック音階を構成する音名のみから「均」という概念を提唱している音楽学者もいます。
例)ハ(C)音が階名のドになる場合は「ハ均」
⇒これだけではハ長調かイ短調かは分かりません
◆便宜上、階名ドが与えられる音名を均名とします
◆一般に「調号」と呼ばれている記号は、実際は「均記号」となります
⇒調号がシャープ1個の場合、これだけではト長調かホ短調か分からないが、ト均とだけは言える

同じ均の中で、長調←→短調をシームレスに行ったり来たり(平行調転調)しているような旋律&和声の曲もたくさんあります。
ただ、どちらかはっきりしている時は、主音や属音を意識することで、音が取りやすくなったり、楽曲分析に役立ったりします。
その場合に、長調・短調それぞれで主音や属音の階名を意識するのは、音楽的に意味あることになると思います。
Scheveningen
2020年06月07日 02:04
途中で転調する曲を階名唱する場合、こうすべきだ、という方法論はありますか? また、唄もので、歌詞のないイントロの部分を階名唱しますか? 
REIKO
2020年06月07日 21:05
Scheveningenさん、コメントありがとうございます。

>途中で転調する曲を階名唱する場合、こうすべきだ、という方法論はありますか? 
 
そのまま歌っていると「変だな?歌いにくい」と感じたら、調に合わせて階名を読み替える…で良いと思います。
この感じ方は人によって違うので、どうするのが正しいというものではありません。
近親調への一時的な転調(数小節程度)なら、読み替えずに歌ってしまう場合もあります。

すでに知っている旋律の階名唱、知らない曲の楽譜を見て「音取り」している、楽曲分析の一助としてetc.など、状況によっても違いますね。
「音取り」なら、音が取れるように階名をアテなければ意味がないわけで。

>また、唄もので、歌詞のないイントロの部分を階名唱しますか? 

することもあります。ふだん(クラシックの)器楽曲なども階名唱してるので、歌もののイントロも同じことですね。
イントロが有名&印象的な曲は特に!
Scheveningen
2020年06月09日 05:00
レスありがとうございます。私は一時的な転調でも本格的な転調でも読み替えるのがよいのかなと思っています。転調していることに気づかないと、ハモリだのオケの音を間違える(転調前のスケールを転調後も引きずってしまう)恐れがあると感じるからですが、そもそも、移動ドを持たない人は、どうやって転調したと気づくことができるのか、或いはできないのか、疑問に思います。どうなんでしょう? 

イントロに関しては、私の場合、カラオケ等の唄い出しの際に、無意識のうちにイントロの旋律にドレミを頭の中であてはめて、Aメロが始まるまでに、唄い出しの最初の音を確定させようとしていることが多々あります。例を挙げると、例えば星野源の「恋」という曲は、イントロのフレーズがミーレミソミレ... で、Aメロ唄い出しの♪いーとなみの の階名はソーファミレド なので、イントロの最初のミの音から、頭の中でソの音を作って、唄い出しの音程の準備をしておく、という具合ですが、逆に、移動ドを持たない人がどうやって唄い出しの音を取れるのか(特に通信カラオケみたいにキーが原キー以外のキーでオケが鳴り始めた場合)、知りたいです。
REIKO
2020年06月09日 21:27
>そもそも、移動ドを持たない人は、どうやって転調したと気づくことができるのか、或いはできないのか

これは想像でしかありませんが「気づく人は(なんとなくでも)気づく」のではないでしょうか?
というのは、私だって階名(移動ド)を意識して音楽を聴いたり考察するようになったのは、ここ数年のことでしかないのですが、それ以前も転調には気づいていたからです。
ただ、学校の音楽の授業くらいしか知識がない人は「転調」の概念自体を良く分かってないと思われ、それだと意識するのは難しいかもしれません。
ごくフツーの人って「転調」という言葉を知ってるんですかね??

>移動ドを持たない人がどうやって唄い出しの音を取れるのか

多くの人は相対音感ですから、イントロがこうでそれに対し歌がこう出るという「音程関係」で音楽を覚えています。
だから原キーと違う音高でイントロが出ても、歌との音程関係は変わらないので、なんの問題もなく歌えるのです。
音程に移動ドのラベリングが無い人でも、相対音感がしっかりしていれば、別に難しいことではありません。

これができないのは音高で、すなわち絶対音感で音楽を覚えている人です。
日本の音大にはこういう学生がたくさんいる(むしろそれが普通?)そうです。
相対音感がほとんど機能していない&育っていないのでしょう。
日本の音楽専門教育がどうかしていることの証拠ですね。
音楽にとって本質的かつ重要なのは音同士の「関係」であって、個々の音の音高ではないので。
バンドマン
2020年06月24日 04:44
はじめまして。
私は短調の主音をドだと感じているタイプでなぜラを主音にするのかが理解できないのです。
その理由をしりたくて検索していてたどり着きました。
そもそも階名を度数名と同じだと思っていたので、その違いを理解することからだと思うのですがリンク先のブログも読みましたが何がいけないんだろうって思ってしまいます。
確かに楽譜を移動ド読みする際の法則は使えなくなりますが、主音をドととらえたほうがトーナリティの中でのその音のキャラクターが確定するので初心者にもわかりやすいと思うのです。
REIKO
2020年06月26日 00:47
バンドマンさん、はじめまして♪
コメントありがとうございます。

>なぜラを主音にするのかが理解できないのです。

答えは簡単で、階名とはそういうものだからです。
長音階はドが主音、短音階はラが主音、他にもドリア旋法はレ、フリギア旋法はミ、リディア旋法はファが主音…などなど。
そのように捉えた時に、色々と分かって(聴こえて&感じて)くるものがあるわけです。

>階名を度数名と同じだと思っていたので
>リンク先のブログも読みましたが何がいけないんだろうって思ってしまいます

階名と度数(音度)名は別物です。
階名でないものを階名と言ったり、同じドレミ…のシラブルを別のものに使って学習したりすれば、多くの人々の間で混乱が起きます。
また、階名でないものにドレミ…を使うと、階名に使えるシラブルがなくなってしまいます。
ですから、度数(音度)名に何かラベリングしたければ、それ用に創案した別のシラブルを使えばいいのです。

現在の日本では、音名と階名でドレミの取り合いになっており、それだけでも大きな混乱が起きているのに、そこへさらに度数名までドレミを使わせろと割り込んできたら、もう正常な音楽教育ができなくなると思います。

>楽譜を移動ド読みする際の法則は使えなくなりますが

はい、まずそれが初学者に読譜や楽典を教える時の障害になってしまいます。

で、個人レベルではドレミをどのように使おうと、当人さえ良ければ別に構わないんですよ。
ただ他者、特に初学者に「教育」する場合、混乱を招くようなドレミの用法は止めるべきだということです。
現在のところ、ドレミを度数名に割り当てて楽譜を読んだり歌ったりすることは、学習指導要領でも全く触れられておらず、ドレミは基本的に階名扱いです。
つまり「ラ」で最も安定した終止感が得られる旋法を短調と言うのですね。
同様にそれが「ド」なら長調です。
「長調」と「短調」の違いは階名を使い、そのようにして教えます。
バンドマン
2020年06月26日 07:18
ご返信ありがとうございます。

「階名」というのがそういうものだという定義がまず理解できないのです。
階名の正確な定義の根拠となるものはありのでしょうか?
私は階名をある主音からの相対的な音の位置だと思っているのですが、それだと主音はどこでもいいのではないでしょうか?
そうなると、いつでもどこでも主音をドとした方が明らかに分かりやすいと思ってしまいます。
短調(エオリアン)の主音をラとするのなら、ドリアンはレを主音とするということになりますが、ジャズなどではドリアンとエオリアンが混在するのは普通なので、転調でもないのに主音を何にするか決めかねてしまうと思うんですよ。
メジャー系の曲の場合も、第7音が半音さがる曲はたくさんありますが、その度に主音をソとするのも実用的に無理があると思ってしまします。
もちろん音楽理論はクラシックをベースにしているのでクラシックにはあまり出てこない音階のことは考慮していないのかもしれませんが、今はクラシックの範囲からはみ出る音楽も多いので、最初から全ての主音をドとした方が分かりやすいのになあと思ってしまいます。
REIKO
2020年06月26日 20:51
>私は階名をある主音からの相対的な音の位置だと思っている

階名の定義は「音を、それが属する音階上の相対的な位置関係で表す名称」なので、ここに「主音」の考えはないんですよ。
音に階名を与えるのに、主音の概念は必要ないのです。
その上で「この音楽はラで終止しているから短調だ」とか「レが主音(に感じる)からドリアンだ」などと言っているだけなんですが。

>メジャー系の曲の場合も、第7音が半音さがる曲
ミクソリディアンですよね。これをメジャースケールの変種と捉えた方が、実用的というのは分かりますし、実際私もそう聴こえます。
上のScheveningenさんへの返信で、バークリー音楽院ではソルフェージュで、全ての旋法の主音をDoとするメソッドを採用していると書きましたが、ジャズではダイアトニック音以外も含む非常に多種の音階を扱うので、最初から半音階も歌えるような12音のシラブルを使って学ぶようです。
ただこれはプロを目指す?ような人の場合で、ドレミファソラシの7シラブル以外の変化音の呼び方さえ統一されてない日本では一般的ではないと思います。
Scheveningen
2020年07月07日 02:45
またお邪魔させてください。
階名で唄うことと、キーを見つけることとは、切っても切れない関係だと思います。譜面があればキーは見ればわかるが、譜面がない曲のキーを判定するとき、まずコードを調べる、という意見を聞くのですが、なぜそうするのかわかりません。自分の考えは、1)コードを取るよりキーを取る方が早くて簡単、2)コードを判定するためにまずキーを取るのが効率的、コードを取るためにキーを探すのは逆ではないか?、3)キーを探すこととは、要はドまたはラを探すだけ。4)自分はコードの知識がないということもあるが、キーを判定するときは、主旋律とベースしか注目していない。主旋律とベースを節目節目(例えばイントロ、Aメロ、Bメロ、サビの最初と最後)に注目しながら聴くだけで十分な筈。簡単な曲ならAメロあたまの2小節聴けばわかる。

譜面のない曲のキーの判定はどうなさっていますか? 
REIKO
2020年07月08日 00:33
Scheveningenさん、コメントありがとうございます。

先に確認しておきたいのですが、おっしゃっている「キー」とは、調名(ハ長調、変ホ長調、F Major、C Minorなど)のことですよね?
ただそうだとすると、階名で歌うこととキーは直接関係ない(キーが分からなくても&楽譜がなくても、聴いた音楽から階名唱できる)のですが…まあ一応「調名」のこととしてお答えします。

>譜面のない曲のキーの判定はどうなさっていますか?
私はAの音叉を使います。
その曲の旋律など分かりやすい部分を階名唱して、例えば階名のソにあたる音高とAの音叉が同じであれば、楽典の知識を使って長調ならD Major、短調ならB Minorだと分かります。(長調か短調かは聴けばだいたい判別つきます)
Aと同じ音高の階名がない場合は、Aの音叉の半音上(B♭またはA♯)と同じ音高になる階名が必ずあるので、そこからやはり楽典の知識を使って調名を割り出します。
(B♭=ミなら、G♭ MajorかE♭ Minorです)

>まずコードを調べる、という意見を聞くのですが、なぜそうするのかわかりません

それは音叉の代わりに楽器を使っているだけかと思います。
特にギターや、ピアノでもポピュラー系の人の場合、普段からコード弾きをしていれば、単音よりコードで考えた方がラクなのではないでしょうか?
曲を聴きながら、コードがトニックだと思われる箇所で、楽器をあれこれ鳴らしてみて同じものを探し出し「トニックがFコードだから F Major」などと判定できます。

>キーを取る方が早くて簡単
相対音感だけの人は、音叉や楽器を使わなければ、それはできないですよ。

>キーを探すこととは、要はドまたはラを探すだけ
もしかして「キー」=「主音」という意味でおっしゃっているのかもしれませんが、一般的にはその主音の「音名」が分かって初めて「この曲のキーは〇〇」と言います。
「キーを取る」という表現も、それを指しているのでは?
いずれにせよ、絶対音感がない場合は、音叉や楽器など何らかの道具の助けが必要になります。

ただし、特定の音高のみその記憶があるような人(Cだけ分かる、Aだけ分かるなどの人…時々います)は、それを基準にして、音叉や楽器なしでもキーを割り出すことは可能だと思います。
Scheveningen
2020年07月08日 06:49
ご回答、及び色々補足ありがとうございます。質問が言葉足らずで、すみません。
>階名で歌うこととキーは直接関係ない(キーが分からなくても&楽譜がなくても、聴いた音楽から階名唱できる)
に関しては、耳で聴いただけの、譜面のない曲を、階名唱が出来たなら、あとは、その際のド (長調) or ラ(短調)の実音が何かを見つけるだけで、調がわかる。つまり、”階名唱が出来た”=”調が確定できた” とほぼイコールであると思うからです。
>私はAの音叉を使います。
>ただし、特定の音高のみその記憶があるような人(Cだけ分かる、Aだけ分かるなどの人…時々います)は、それを基準にして、音叉や楽器なしでもキーを割り出すことは可能だと思います。
これはもう手段の違いだけであり、僕は相対音感だが、Cを頭の中に持っているので、音叉や楽器は使いません。耳で聴いた曲を頭の中で階名唱する→そこで自分がドまたはラと思った音を、頭の中で鳴らし続けながら、頭の中にあるCを口笛で鳴らし、ドの音はCかな、Dかな、D♯かな、みたいに探し当てます。同じような手続きを、REIKOさんは音叉を使っていらっしゃるだけの違いだと想像します。

ただ、それは調を判定するプロセスの最終段階だと思います。その前の段階として、”耳で聴いた曲に、どうやって階名のドレミをあてはめられたか”、が知りたいと思っています。そこはいかがですか? 僕の場合、既に書きましたが、主旋律とベースライン(ベースがいなかった場合、ルートを想像する)に着目し、《節目節目(例えばイントロ、Aメロ、Bメロ、サビの最初と最後)で、主旋律かベースのどちらか(あるいは両方)が、ド(またはラ)で始まろうとしている・終わろうとしているはずだ》、と思いながら、ドレミがどう当てはまるかを頭の中で唄いながら探しています。
《節目節目(例えばイントロ、Aメロ、Bメロ、サビの最初と最後)で、主旋律かベースのどちらかが、ド(またはラ)で始まろうとしている・終わろうとしているはずだ》というのは、音楽の授業で習ったものであり、一方コードを音楽の授業で習ったと言記憶はありません。耳で聴いた曲に、階名のドレミをあてはめる際に、僕に関して言えばコードは全く意識していない(ベースパートがいない場合、ルートを想像しているケースがあるので、その場合は無意識に参照しているかもしれない)。なので、コードからキーを見つけることもできるかもしれないが、あまり効率的な方法ではないと思うし、コードの代わりに、主旋律とベースを見るだけで十分では? コードの知識ゼロでもキーは判定できるのでは? と疑問に思っているのです。
REIKO
2020年07月08日 23:01
>”耳で聴いた曲に、どうやって階名のドレミをあてはめられたか”、が知りたい

う~ん、それは言葉で説明するのは難しいですね。意識してやっていることではなく、ほぼ自動的に階名で聴こえて(感じて)しまうので。
何か旋律を聴くと、登場した音を一旦脳内のメモリに留め置いて、それが「…全音-
半音-全音-全音-全音-半音-全音-全音-半音-全音…」となるダイアトニック音階の枠組みにハマると、それに対して「…レミファソラシドレミファソ…」とラベリングされるのです。
その解析を、脳ミソが勝手にやってるとしか言いようがありません。
なお大抵の場合(初めて聴く曲でも)、終わりまで聴かなくても階名が分かることがほとんどです。
何音聴いたところで階名が「確定」できるかは、旋律によって違います。

旋律とまで行かずとも、最低2音あればその音程から階名を感じることもあります。
例えば玄関チャイムは「ミドー♪」ですね。
チャイムの2音は「全音+全音」の長3度音程ですから「ラファー♪」や「シソー♪」でもいいのですが、この音程はドとミの組み合わせが一番安定しているので、「ミドー♪」と感じるのでしょう。

「負けて悔しい花いちもんめ」のような日本土着の旋律は「ドレーーレレーレレードドーレドード-レードレ」と「ソラーーララーララーソソーラソーソラーソラ」のどちらにも感じます。
前者は「レ終止」、後者は「ソ♯ラ」の半音上行でなく全音上行する「ソラ終止」で、どちらも西洋音楽とは異なる日本独特の節回しだと分かります。

で、上の例からも分かるように、階名を当てはめるのにコードやベースパートは必ずしも必要ないんですよ。
ただしその場合、階名で聴こえてくるまでにかなりの音数が必要とか、一種類に確定できない場合があります。
コードやベースパートがあった方が、階名を感じやすく、すぐに確定できるのは事実ですね。

>コードの知識ゼロでもキーは判定できるのでは? と疑問に思っているのです。

階名が分かれば「キーの判定」もできたと同然、とするならコードの知識は要らないですね。
ですが「キー判定するときはまずコードを調べる」と言っている人(がいるのですよね?)は、そういう意味でなく何調か(=主音の音名)知るために楽器を鳴らす必要があり、その際「コード弾き」やコードネームで確かめるのが慣れているから…だと思います。

言葉の使い方として、やはり「キー判定」は「何調か知る」ことそのもので、階名で聴こえることとは同義ではありません。
実際、階名を全く知らない&分からない絶対音感のある人が、音楽を聴いて「この曲は◯調」と言うのは非常によくあることですから。
Scheveningen
2020年07月09日 17:48
またまた、詳しく説明いただけて大変感謝です。

全全半全全全半 という並び(枠組み)が旋律にはまるように脳が勝手にやっている というのは全く同感です。

加えて、やはり、たいていの曲では、主音であるド(長調)、またはラ(短調)で始まろう・終わろうとしている筈だから、無意識のうちに、主旋律かベースのどっちかがドやラをやっているに違いない、という見当をつけているのだろうと思っています。

単音の旋律しかなかったとしても、キーはとれる筈なので、コードやベースがなくてもいい筈なのですが、既にアンサンブルになっている(例: 唄+バンドやオケ)場合特に、主旋律が曲の出だしから必ずしも主音で唄っているとは限らない。でもそういった場合でも、ベースの方は最初の一音から、または比較的早いうちに主音を弾く可能性が高く、なので主旋律とベースを両方聴いた方が、数小節 or 数拍 or 数秒早く、キーが取れる。特に、長調か短調かを判定するには、ベースも聴いた方が良いと感じています。その際コードを聴いてもいいかもしれないが、ルートさえわかればよいと思いますので、コードに着目するより、単音の旋律であるベースのラインを聞いた方が、早くキーが取れるのではないでしょうか。

>なお大抵の場合(初めて聴く曲でも)、終わりまで聴かなくても階名が分かることがほとんどです。
その通りだと思います。最短だと頭の2~3拍でしょうか。最近のJ-POPだと、何か、ベタな長調、短調は避けて、敢えて1曲の中で長調と短調を行ったりきたりするような作曲が好まれている印象があり、なので転調がなかったとしても、途中は飛ばしてもいいので、A、Bメロ、サビの最初と最後だけは聴く必要があるケースが多いように感じています。そうしないと、BメジャーなのかA♭マイナーなのかなんとも言えない、みたいな。例として米津玄師のLemon。ラで始まってドで終わる感じの曲です。

ひとつ前にいただいたコメントで、
>その曲の旋律など分かりやすい部分を階名唱して、例えば階名のソにあたる音高とAの音叉が同じであれば、楽典の知識を使って長調ならD Major、短調ならB Minorだと分かります。(長調か短調かは聴けばだいたい判別つきます)
とありました。ここで楽典の知識と言っておられるのは、まさに、音楽の授業で習う、“ドやラを探すこと”と同じ意味ですよね? 僕だったら、ソが実音のAであるならば、Aの音でソ~と唄いながら、次にラ~と唄うと、ラは実音のBになるので、短調ならBマイナーと判定します。さらにシ~ド~と唄うと、結果的にド~は実音のDになるので、長調ならDメジャーと判定します。

REIKOさんと自分とでは、一瞬、判定の仕方が違うのかと思いましたが、導き出す結果は同じだし、理屈としても恐らく同じで、ド or ラを探せばよい、とだけ考えればOKではないでしょうか?

>旋律とまで行かずとも、最低2音あればその音程から階名を感じることもあります。
これも、ドまたはラを探す脈絡の話だと思いました。マクドナルドのポテトの音が好例だと思います。実音でGFG GFG となっているのですが、僕には、階名的には ラソラ に聞こえます。これも、玄関チャイムの例も同様だと思うのですが、ドまたはラで始まろう、終わろうとしているに違いない、という見当を無意識に付けているからこそ、こう聞こえるのではないかと想像しています。なぜ無意識にそう思うになったかというと、音楽の授業でド or ラを探せ、と習ったからです。

>実際、階名を全く知らない&分からない絶対音感のある人が、音楽を聴いて「この曲は◯調」と言うのは非常によくあることですから。
その通りなのですが、絶対音感の人はその音が何か、その調が何か、を、記憶でもって判定しているのだそうです。何調だとこんな色とか雰囲気とか、記憶/イメージを持っているんじゃないでしょうか。なので、絶対音感の人はキーの判定に際し、(当然だが)階名は介在しない。絶対音感の人と階名唱の人とでは、キーを判定するやり方・仕組みが全く違う。移動ドの階名でキーを見つける人は、記憶ではなく理屈、仕組みでキーを探している、その際必ず階名唱をしている。絶対音感の人のキーの判定の方法は、たぶん、何をどうしようと音楽の授業では教えられないが、階名唱からキーを取る方法は、小中高の音楽の授業で習った情報だけでできるようになりました。

やはり、聴いただけの曲、楽譜のない曲で、階名唱が出来たなら、その人はほぼほぼ、キーも判定出来ている、と言っていいのではないかと思うのですが、間違ってますでしょうか? 階名唱が出来たら、あとは、始まりと終わりがドなのかラなのかに着目し、長調ならドの実音、短調ならラの実音を見つけるだけ。その際、基準として楽器や音叉、チューナーなんかを使うんですが、それが実物の音叉かもしれないし、頭の中の楽器でも良い、人それぞれでよいと思います。
REIKO
2020年07月09日 21:14
>全全半全全全半 という並び(枠組み)が旋律にはまるように脳が勝手にやっている

はい、音楽の基礎勉強として階名唱を行うというのは、結局のところ「…全全半全全全半…」なる並びを理屈でなく本能的に身体に落とし込む訓練なんですよね。
多くの音楽は、これを元にした音階で作られているわけですから。

>コードに着目するより、単音の旋律であるベースのラインを聞いた方が、早くキーが取れるのではないでしょうか

それは個人差や好みの問題で、対象になっている音楽や音源にもよるかと思います。
低音のベースは聴取条件によっては聴き取りにくいこともありますし、コードは聴かなくてもよいとしても、聴こえてきてしまうことがほとんどです。

音大の入試などにある、聴音(音楽を聴いて楽譜に書く)では、問題の前に当該調の和音(I-V7-Iなど)が鳴らされることが多いようですが、主音を単音で鳴らされるよりも、和音の方が調性感がしっかり確立します。

>ここで楽典の知識と言っておられるのは、まさに、音楽の授業で習う、“ドやラを探すこと”と同じ意味ですよね?

ドやラを探すのではなく(それはすでに耳で分かっているのだから)、その曲の階名でドやラに相当している音の「音名は何か」を探る、ということです。
ある階名の音名が分かれば、そこから◯長調や◯短調などの調名が分かります。それには楽典の知識が必要になります。

>聴いただけの曲、楽譜のない曲で、階名唱が出来たなら、その人はほぼほぼ、キーも判定出来ている、と言っていいのではないかと思うのですが

それは「キー判定」という言葉をどういう意味で使っているかによりますね。
「キー判定」=「主音判定」とするなら、おっしゃるようなことかもしれませんが、「キー判定」=「調名判定」なら、階名唱だけでは出来ていません。
「キー判定」という言葉は、多くの場合「調名判定」のことです。
(「キー」「判定」で検索なさってみてください)

世の中は階名を知らない&できない人の方が多数派ですし、絶対音感もなければ、その音楽を聴きながらギターのコードなどをあれこれ鳴らしてみて、キーを探し当てているというのが、現実的に最も普通のやり方なのだと思います。
楽典や五線譜を読む勉強をせず、コードネームだけで音楽をやっている人も多く、そういう人は何でもコードで考える(考えるしかない)のです。
「キー判定する時はコードを調べる」にはそういう背景があるのだと思います。
Scheveningen
2020年07月10日 07:56
再度、ご回答ありがとうございます。

>ドやラを探すのではなく(それはすでに耳で分かっているのだから)、その曲の階名でドやラに相当している音の「音名は何か」を探る、ということです。
ある階名の音名が分かれば、そこから◯長調や◯短調などの調名が分かります。それには楽典の知識が必要になります。

貴ブログで実際に取り上げられている曲で、楽譜へのリンクがない曲のキーを調べてみました。大変勝手で恐縮なのですが、もし1個でも2個でも、正しいかどうか、どこが間違っているのか、見てやっていただけませんでしょうか?

<紫陽花 / 池田奈生子> https://youtu.be/zAh7EJ-e97c
D Major  だと思います。
主旋律が階名でソードレーミレドラドー...、一方左手はドーシーラーソー... 左手の最初の音がドなので長調と考えます。階名ドの音名がDなのでDメジャーだと思います。

 https://youtu.be/sXtWMbd4cec
A♭ Major だと思います。
Aメロの右手が ミーファーミファソー... 、一方左手がドーレーミー... 左手の最初の音がドなので長調と考えます。階名ドの音名がA♭なので、A♭メジャーだと思います。

<賛美歌「荒野のはてに」~J.レイ編曲> https://youtu.be/MyxkdWNANow
F Major だと思います。
Aメロあたま、右手がミーミーミーソーソーファミードー... 左手がドーミーファーシードー... 左手の最初の音がドなので長調と考えます。階名ドの音名がFなので、F Majorだと思います。

 https://youtu.be/0x1ti2kfGjA
A Minorだと思います。
Aメロあたまの右手がラーミーミミミミファレー... 左手がラドミの和音。どちらもラで始まっているので短調と考えます。階名ラの音名がAなので、A Minor だと思います。
REIKO
2020年07月11日 00:53
>正しいかどうか

全問正解です!素晴らしい(拍手←絵文字が欲しいのですがここでは使えないので)
何も言うことないです(^ ^)♪

…で終わったら何なので、一言書かせていただきますと、「紫陽花」ですが、ソドレミで始まる旋律、ドシラソ…と音階を下行する低音、どちらも非常によくあるということは、階名唱がお得意ならもうご存じですよね?
ただこの両方が合体している曲は珍しいです。
というか合体できるんだな、とこの曲で初めて知りました。
このような「気づき」も階名ができてこそですね!
で、このような知見を上手く利用すれば、作曲もできてしまうわけです。
階名は音楽をやっていく上で、ほんとに色々役立つものだと感心します。
Scheveningen
2020年07月12日 00:58
正しいかどうか、確認していただいて本当にありがとうございます。一応、階名唱から、その曲のキーが何調かを見つけるまでの手順みたいなものを書いたつもりですが、ドまたはラに着目するという手続きは、問題無いでしょうか。まぐれで当たったわけでなく、記憶で当てたわけでもなく、理屈で解いたと、言えそうでしょうか? 

実際に譜面なし、耳だけで調を見つける際の手続きを文字で書き出してみると、短調か長調かを見る際に、主旋律も見てはいるが、ベースパートに相当する低音の方に注目していることの方が多いという印象を持ちました。理屈では、コードもベースもない、主旋律だけの譜面や主旋律だけの音源でも、階名唱してキーを取ることは可能でしょうが、今回ピックアップした、「演奏」として完成した「曲」だと、低音部も常に含まれていたので、ベースや低音部に着目するのが早道、という感想です。 
 
REIKO
2020年07月13日 01:04
>ドまたはラに着目するという手続きは、問題無いでしょうか。まぐれで当たったわけでなく、記憶で当てたわけでもなく、理屈で解いたと、言えそうでしょうか? 

はい、基本的には問題ないと思います。
ただ「最初の音がドなので(orラなので)」という表現が何度も出てきますが、この4曲が割と常套的な作りだったのでそれで問題なかったですが、たまに変則的な始まり方をする曲もあるので、そういう時は「最初」に拘らない方がいいかもしれません。

厳密に言うと、調性はフレーズの始まりより終わりで確定する(される)んですよね。
フレーズの終わりで属和音⇒主和音と進行する(必ずそうなる)、その主和音がどういう音で出来ているかが重要なのです。
もっとも、そういう理屈を横に置いておいても、階名耳ならば直感的にドやラが分かり(階名の判定には和声の力も借りているのだが、あまり意識されない)、あとはそれらの音名が分かれば調名も分かる、というのはとても有用なことだと思います。

>短調か長調かを見る際に 、主旋律も見てはいるが、ベースパートに相当する低音の方に注目していることの方が多い

「ニューエイジ系」などと言われるピアノ曲には、右手パートを見ると長調のような階名なのに、左手は短調風の低音…というパターンが良くあります。
聴くと長・短調どちらとも言えない印象で、それがその手の音楽の魅力とも言えるのですが、強いて言えば短調なんでしょうね。(まあフレーズの終わりがどうなってるかを見るわけですが)
旋法などではなく長調・短調なのだが、常に揺れ動いていてどっちと決めづらい、決めてもあまり意味がない、決める必要がない音楽も時々ありますね。

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