「ロンゴバルドの王妃ロデリンダ」あらすじ

ヘンデルのオペラ「ロンゴバルドの王妃ロデリンダ」はロンゴバルド(ランゴバルド)王国(Wikipedia)のミラノを舞台にした、ロデリンダとベルタリドの夫婦愛の物語で、多くの有名アリアを含む人気作品です。



<第1幕>
グリモアルドに王位を剥奪され、国外に逃れた前国王ベルタリドは、妻子を自分の苦境に巻き込まぬように、自分が死んだという情報を流し、皆それを信じている。
王妃ロデリンダが夫の死を嘆いていると、エドゥイージェと婚約していながら王としての立場をより確かにしようと目論むグリモアルドに求婚されるが、夫を深く愛している彼女はもちろんそれを拒否する。
一方ガリバルドはグリモアルドに、早くエドゥイージェとの婚約を解消した方がロデリンダを意のままにできると入れ知恵をし、その上で王座を狙うためエドゥイージェに自ら求愛の素振りを見せる。

最近建てられたベルタリドの墓がある王国の墓地に、フン族の衣装に身を包み素性を隠したベルタリドがやって来る。彼が死んだという情報に、ロデリンダと幼い息子フラーヴィオがたいそう悲しんでいるとウヌルフォが伝えると、ベルタリドは家族に会いたい気持ちを抑えられない。
そこへ幼いフラーヴィオを連れたロデリンダが墓参りに来て、夫の死を嘆いていると、ガリバルドが登場してフラーヴィオを人質に取り、今すぐグリモアルドの言うことを聞いて彼と結婚するようにと脅す。ロデリンダは仕方なく承諾するが、いつかガリバルドを罰してやると明言する。
ロデリンダが折れたと知ってグリモアルドは喜び、処罰を恐れるガリバルドを守ってやると誓う。
物陰から一部始終を見ていたベルタリドは、貞節だと信じていたロデリンダがグリモアルドの求婚を受け入れたことに失望し、彼女に強い怒りをおぼえる。

<第2幕>
エドゥイージェはガリバルドに求婚されるも、まだグリモアルドに未練がある。そして兄のベルタリドを追放し、自分を裏切ったグリモアルドと結婚しようとしているロデリンダを責め立てる。
一計を案じたロデリンダは「正当な王位継承者の母と暴君の妻、両方を兼ねることは出来ない」と、結婚の条件としてフラーヴィオを殺すことをグリモアルドに求める。残酷極まる申し出に皆うろたえるが、ガリバルドは殺すことを進言し、ウヌルフォは反対する。

エドゥイージェは変装していた兄ベルタリドの正体を見破り、彼が生きていたと知って驚く。ロデリンダとフラーヴィオを自由にすることが唯一の望みだったと言うベルタリドに、ウヌルフォがロデリンダの誠実さを説き、誤解を解くべく二人をひき会わせる。
再会した二人が熱い抱擁を交わしていると、それを見たグリモアルド(前王ベルタリドの顔を知らない)が、ロデリンダを誘惑した卑しい男としてベルタリドを捕えて処罰しようとする。ベルタリドが自分が王本人であると主張しても、「ベルタリドは死んだはず」と聞き入れてもらえない。
再会もつかの間、ロデリンダとベルタリドは生きて引き離される辛さを嘆く。

<第3幕>
エドゥイージェはウヌルフォと協力して、牢に繋がれているベルタリドを救おうと画策する。
一方、投獄した男の正体を見極めかねているグリモアルドに、ガリバルドはそれが誰だろうがさっさと殺すようにと忠告する。
真っ暗な牢屋にエドゥイージェが投げ入れた剣を見つけたベルタリドは、友が応援してくれていると、生きる力が湧いてくる。しかし助けに来たウヌルフォを死刑執行の案内人と勘違いして、彼の右手を刺してしまう。間違いに気付いて傷の応急処置をし、返り血で汚れた上着を脱いで二人は牢を逃げ出す。その後やって来たロデリンダとエドゥイージェは、血で汚れたベルタリドの服を見て、彼が死んでしまったと思い込み絶望する。

脱獄に成功すると、ウヌルフォはロデリンダとフラーヴィオを捜しに行く。ベルタリドが一人身を隠しているとグリモアルドがやって来て、権力闘争の中で暴君となった自分に疲れ果て、貧しくとも羊飼いのような穏やかな生活に憧れると歌いながら眠りこんでしまう。その様子を見たガリバルドは、好機とばかり剣でグリモアルドを刺し殺そうとする。しかし小悪党の卑怯な行動をベルタリドは許さず、ガリバルドを追い払ってグリモアルドを助け、「暴君よ、生きろ!」と歌う。
グリモアルドはベルタリドの大きく屈強な魂に感服し、本当の王にふさわしい人間だと認める。そして彼に王国の主権と妻子を返し、自分は以前の約束通りエドゥイージェと結婚すると誓う。喜ぶロデリンダとベルタリド。ガリバルドを除く全員で歓喜の合唱を歌い幕────。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック