「ジュリオ・チェーザレ」あらすじ

以前DVDだけ紹介していた、ヘンデルの人気オペラ「ジュリオ・チェーザレ」(Giulio Cesare)の、あらすじを書いておきたいと思います。
恒例、登場人物相関図↓↓↓(脇役は省いています)


ローマの武将チェーザレ(ジュリアス・シーザー)は、一時的に対敵した朋友ポンペーオとの戦いに勝ち、逃げた彼を追ってエジプトにやってきます。
エジプトは、若いクレオパトラと弟トロメーオの共同統治でしたが、2人の仲は悪く、共に相手を蹴落として王座の独占を狙っていました。
・・・・・という背景で、物語が進みます。

<第一幕>
王トロメーオは側近のアキッラと共に、逃げてきたポンペーオを殺し、その首をチェーザレに見せる。
チェーザレは彼らの残忍な行為に、不快感をつのらせる。
ポンペーオ未亡人のコルネーリアと息子セストは、悲しみにくれ復讐を誓う。
トロメーオ達は、チェーザレも殺してしまおうと計画。
一方、彼らの失脚を狙う女王クレオパトラは、ローマ側を利用しようと、侍女リディアに変装してチェーザレを魅了し、コルネーリアとセストにも力を貸すと言う。
アキッラは、囚われの美しいコルネーリアを口説くが、強く拒まれる。

<第二幕>
チェーザレと、リディアに変装したクレオパトラは、美しい森でうっとりするような愛の時間を過ごす。
チェーザレ暗殺を企むトロメーオはアキッラに、首尾よくチェーザレを葬ったら褒美としてコルネーリアを与えるとウソを言う。
コルネーリアとセストは、囚われの身で復讐の機会を狙うが、なかなか果たせない。
暗殺の企みを知ったチェーザレは、トロメーオ討伐を決意し、正体を明かしたクレオパトラの元を離れる。
好色なトロメーオは、コルネーリアをモノにしようと迫る。
戦いでチェーザレが海に落ちて死んだとアキッラが報告するが、トロメーオがコルネーリアを渡さないので、アキッラは怒る。

<第三幕>
アキッラはクレオパトラ側に寝返ることを決意、クレオパトラ軍とトロメーオ軍の激しい戦いが始まる。
クレオパトラ軍は負け、クレオパトラは捕らえられる。
一方海に落ちたチェーザレは、奇跡的に海岸に泳ぎ着き、出合ったセストと共に、重傷を負ったアキッラから、トロメーオ討伐の秘策を得る。
チェーザレは囚われていたクレオパトラを助け、セストもついにトロメーオを殺して復讐を果たす。
チェーザレはクレオパトラにエジプト女王の座を与え、2人の愛と訪れた平和をたたえて一同喜びの中で幕 ────── ♪


恋する英雄チェーザレのカッコ良さ、一種の計略でチェーザレに近づくが、いつの間にか真剣に彼を愛しているクレオパトラの女心、絶望の中で復讐に燃えるコルネーリアとセスト親子、残忍・軽薄な愚王トロメーオ、悪役から最後には「いい人」になるアキッラ・・・と、各人物のキャラ立ちが抜群です。
あなたの心をつかむシーンが、きっとあるオペラだと思いますよ♪ (^-^*)

ヘンデル大好き♪ヘンデルWeb祭り

この記事へのコメント

2010年06月12日 16:37
毎度、ためになり楽しい相関図、作成ご苦労様です。
クレオパトラとトロメオの関係は、姉弟なのに結婚もしている、というのではなかったかしら。モネDNO共同プロでわたしが見たキャストは、ピオーがクレオパトラでブライアン・アサワがトロメオだったので、聡明で美しい姉と単細胞で乗せられやすい弟、しかしインセスト気味という関係が浮き彫りにされてました。ダニエルちゃんとデュモーとじゃ、そういう含みの設定は無理だけど。あと、アキッラが相当陰の黒幕ですよね。そしてトロメオは傀儡。
2010年06月13日 04:03
レイネさん、

>姉弟なのに結婚もしている
え!?そうなんですか?
少なくとも手元にある、日本語&英語の「ジュリオ・チェーザレ」関連の資料に、そう書いてあるものはないです。
もっとも、そういう「設定」にして演出した公演っていうのは、あるかもしれませんが。
紀元前のエジプトの法律や風習のことは良く知らないですけど、姉弟で「結婚」(一応上辺だけでも?)ってアリだったんでしょうか??

>ピオーがクレオパトラでブライアン・アサワがトロメオ
いいですね~、それ♪
特にピオーのクレオパトラ!
アサワは、私のイメージではすごく上品なC-Tなので、トロメーオってちょっと想像出来ませんが、でも彼もなかなかいい男だし♪(笑)
Mev
2010年06月14日 10:56
はい、私も高校の世界史の時間に、「クレオパトラは弟と結婚させられて国を治めていたが、王位を争ってローマ帝国の力を借りるため絨毯にくるまってカエサル(チェーザレね)の船に潜入し絨毯を広げたときに、妖精のように現れて瞬く間にカエサルを魅了してしまった」と習いましたよ~。(どんな授業や)
ブライアン・アサワは愚王をとても上手に演じてましたよ!!キャラとしてはこっちのほうがむしろチェーザレよりも印象的で好演だと思ったくらい。
2010年06月15日 04:23
Mevさん、

>世界史の時間に
あ、そういうことでしたか!
この記事は、あくまでヘンデルの「ジュリオ・チェーザレ」の相関図&あらすじなので、必ずしも史実と同じではありません。
これに限らずヘンデルのオペラは、一応歴史上の人物や設定を借りてはいても、台本はかなりアレンジされていて、実際とは違ってることも多いです。
なのでこのオペラでは、クレオパトラとトロメーオは単なる「姉弟」で、結婚しているという設定はない(はず)です。
(話の展開に関係しない事は、「設定しない」のが台本や小説の常なので)

>ブライアン・アサワは愚王をとても上手に演じてましたよ
それは見てみたいものです!
アサワは、ヘンデル・アリア集とか出さないのかな?

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