ボーモンのヘンデル鍵盤曲集・廉価2枚組

長らく廃盤になっていた、オリヴィエ・ボーモンのヘンデル/ハープシコード組曲集のCD2種が、2枚組になって廉価再発売されたので紹介します。
まだ持ってない方には、超おトクなセットですよ~♪

★ Amazonでは検索しても出ませんでした・・・

HMVの情報ページはこちら

まず HWV435 の「シャコンヌ ト長調」が、ヘンデル鍵盤の代表曲にふさわしい、堂々とした恰幅のいい演奏で、私コレ何回聴いたか分かりませんね~!の、素晴らしい出来です。
これ以前のボーモンは、キッチリ弾いてはいるものの、少し硬さがあり小粒な印象でした。
しかしこのシャコンヌは、肩がほぐれた感じでスケール感がまるで違います!
初めてこの演奏を聴いた時は、ボーモン大化け!とか思いましたね♪(笑)

もちろん「調子の良い鍛冶屋」を含む、ホ長調組曲 HWV430 もあります。
激奏!最終変奏は、繰り返しの際に右手1オクターブ上げ&左手1オクターブ下げの、大胆かつ派手な弾き終わりでカッコいいです。
こういうのを聴いてしまうと、何もやってない演奏がつまらなくなるので困りますが・・・(苦笑)

1720年と1733年、2度に分けて出版された組曲集から以外にも、フーガやカプリッチョなど若干の小品も収められ、これらはボルグステーデの4枚組には入ってないものです。
(ピアノ向けの)バロック曲集に良く収録されている、ソナタ ハ長調もあります。
まあ練習曲みたいな作品ですが、ボーモンはキビキビと爽快な弾きっぷり。
曲の規模・性格に合わせて、デュモン、クーシェ、リュッカース、シュディ、作者不詳(イタリアン)の、5台のチェンバロが使われているのも聴き所です。

ボーモンは、お国物フランスのラモーとF.クープランを除くと、非常にマイナーな作曲家の録音が多く、ヘンデルを取り上げるとはやや意外でした。
しかし、相性は非常に良い・・・というか、ベストなのでは?と思うくらいです。
正攻法・キッチリ・バランス良しで、ヘンデルが書いた曲の良さが、そのままストレートに伝わってきます。
ボーモンと比べるとボルグステーデは、やや斜めから攻める軟投型変化球投手ですかね~?

ボーモン、このヘンデル以外にも旧エラート時代の録音が、まとめて廉価で再発売になりました。
その中でお勧めは、18世紀アメリカ黎明期と、ボルトニャンスキーなどロシアのチェンバロ音楽のCD。
どちらも「え?そんなのあるの!?」の超レア物で、私もこのボーモンを録音を聴くまでは、考えたこともなかったレパートリーでした。
若干通俗だがおなじみ旋律の変奏曲も登場するアメリカ物、イタリアの影響を受け意外と聴き応えのあるロシア物、どちらも面白いです。

実は初出時、アメリカの方はジャケットに(例のテロ事件で倒壊した)世界貿易センタービルの写真が使われていました。
まあ、アメリカの象徴ってことでしょうね。
テロ事件後しばらく経った頃、CDの整理をしていて手に取ったそのジャケ写真にギョッ!とし、ケースを落としそうになった思い出があります・・・。

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この記事へのコメント

2010年11月19日 12:33
 昔(?)の記事へのコメントですみません(^_^; (汗)
 先日は遊びに来ていただき有り難うございます。
 小生、ヘンデルのチェンバロ曲につき「ミーントーン(中全音律)」で演奏されているCDを探しているのですが、これにつき御存じですか&上記ボーモンのCDって音律がどうなのか分かりますか?(どうもプロは、ヘンデル鍵盤作品をミーントーンで弾くのを躊躇っている感がありますよね。)
 なので、プロがミーントーン使わないなら、小生が家のミーントーンピアノでどんどん演奏upするしかないですよね(爆)。家のピアノの調律、そろそろキルンベルガーの1か2に変えようと思っているので、ミーントーン作品を今の内にどんどん録音せなあかんですね(笑)
 ちなみに貼り付けたURLは、ミーントーンギターで弾いたヘンデルのオンブラマイフupサイトです(ただこの曲はヘンデル作じゃないという噂もありますが (汗)
2010年11月20日 15:48
kotenさん、

>ヘンデルのチェンバロ曲につき「ミーントーン(中全音律)」で演奏されているCD
完全なミーントーン(アロンのもの)で演奏してると明記してるのは、私の知る限り無いですね。
ただこのボーモンのCDは、複数のチェンバロを弾き分けていますが、簡単な小品を弾いている小型のイタリアンチェンバロは、ちょとミーントーン臭い(笑)響きです。
シャコンヌ等を弾いているフレンチは、不等分律だと思います。

で、ボルグステーデのヘンデル↓↓↓
http://handel.at.webry.info/200909/article_1.html

ランペのヘンデル↓↓↓
http://handel.at.webry.info/200901/article_6.html

上記はいずれも使用調律について解説に演奏者が書いてたので、もう一度確かめてみます。
(ひょっとしてCDお持ちですか?)
この二人の見解が「逆」だったんですよ。
ボルグステーデは、ヘンデルは平均律に近い楽器を使っていた、一方ランペは「三度純正」を主張していたと。
★ボーモン盤も含めて、確認の上数日中に再返信しますので、お手数ですがまた覗いてみてください。
★「ホ長調」のため、古典調律できれいに響かない「調子の良い鍛冶屋」が、「オイラーの純正律」で上手く行きそうなことを一昨日発見しました!

>ミーントーンギター
拝聴しました~♪
これ本当に「おもちゃのギター」なんですか!?
やはりギターでもミーントーンにすると、クッキリ響くような気がしますね♪
2010年11月22日 05:47
kotenさんへの返信【追記】

ボーモン盤は使用音律の明記がなく、改めて良く聴いてみましたが、どの楽器も中全音律ではなさそうです。
(ランペ盤との比較で明らか)

で、上記ランペ盤に「meantone」の記載がありました。
アロンかどうかはわかりませんが、悪くても(笑)プレトリウスあたりの「ウルフあり」タイプと思います。
「Cisが異様に低い」上に、「とんでもなく響きが崩れる和音がある」⇒つまり、多くの曲で適合しない部分があるのに、無理矢理弾ききっています。
私の中で中全音律というのは、それに適合する曲(中全音律を前提に書かれた曲)を聴いた時に、その安定して輪郭のはっきりした響きを楽しむためにあるのですが、それとは全くイメージ違いの録音のため、「meantone」の記載があったのをすっかり忘れてましたね。
これを聴けば「ヘンデルは中全音律を想定していない」のは明らかだと思うのですが、ランペは解説中で「ヘンデルはハンブルク時代に当地で当たり前だった中全音律を使い、ロンドンに行ってからもオペラやオラトリオ演奏にそれを使ったのは疑いない」と書いています。
まあ普通の奏者(聴き手も?)なら、「破綻している」と感じる響きが随所で聴ける意味では貴重な録音かもです。

一方ボルグステーデ盤は奏者自身の解説で、当時ロンドンでヘンデルの鍵盤楽器を見た人が「彼の楽器は平均律だった」と書いている文献に言及し、有名な8つの組曲はその調性のバラエティから見ても、古典的な調律方法では不適と考え、(「等分」ではないが)平均律的な音律で録音しています。
他の曲はナイトハルトですが、これも当時としてはかなり平均化されている音律ですよね。

・・・まるで反対じゃん!(笑)
どっちが本当なのか???(^ ^;)
2010年11月22日 12:16
REIKOさん、詳細なレス(レポ)有り難うございます!
 先ほど早速、ミーントーンのランペ盤をワンクリック買いしました(爆)。 ヘンデルの音律については私も色々と意見があるので、近日中にMYブログで記事書きますね・・・いやぁ音律って本当に面白いですねぇ。
2010年11月24日 02:34
kotenさん、

お役に立てて嬉しいです。
ランペは以前、バッハのブランデンブルク協奏曲を「主調の主要三和音の長三度が純正」になるような音律(つまり曲ごとに調律替え)で録音しています。
その結果、第一楽章&第三楽章は快晴のような美しい響き、その代わり第二楽章が「破綻寸前」だったりします。
きっと彼は、その対比が好きなのでしょうね。(笑)
ヘンデルに関する見解、楽しみにしています♪

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