ダルカンジェロのバス・アリア集

イタリアのバス・バリトン、イルデブランド・ダルカンジェロが、ソロ・デビューCDに全編ヘンデルのアリア集を出してくれました♪
オケはサルデッリ率いるモード・アンティクオ、とても変化に富んだ、聴きごたえのある仕上がりになっています。

(Amazonの画像貼り付けタグが出ないので、ジャケ写真なしです)

HMVの情報ページはこちら

やはり今年発売になった、レガッツォ&アレッサンドリーニのバスのアリア集と、どうしても比べてしまいますが、このダルカンジェロ盤の方が断然面白く聴けます。

理由のほとんどは選曲にあります。
レガッツォ盤は、オペラ・アリアは弦を中心とした地味な伴奏の曲ばかりで、後はバスのソロ・カンタータに逃げて?しまいましたが、ダルカンジェロ盤はトランペットやホルンがバックで吠える華やかな曲、オーボエが独特の動きをする曲、ヴァイオリンのオブリガートが付く曲・・・などなど、まずサウンド的に豊かです。
また、賑やかな曲の間にしっとりスローテンポの曲を挟む、曲順による緩急の付け方も工夫されています。

ヘンデル・オペラの男性低音アリアは、脇役とはいえ数は相当ある(テノールよりはよほど多いはず)なので、とにかくあちこち探し回って(笑)色々なタイプの曲を集めたのでしょう。
選曲と構成の作業は、結構大変だったのでは?と思いますが、上手くやったなあ~!という感じですね。
ソプラノやカウンターテナーのヘンデル・アリア集に負けるもんか!という意気込みが伝わってきます。

中でも、イタリア時代のセレナータ(小規模なオペラ)「日はまた昇る」(Aci, Galatea e Polifemo)の1曲、「Fra l'ombre e gl'orrori」は、2オクターブ半に及ぶ広い音域を上下する、独特の雰囲気を持ったアリアですが、ちょうどアルバム全体の真ん中くらい、前後を金管が彩る派手なアリアに挟まれて、その対比が曲や歌唱をさらに印象的なものにしています。
ここは何度もリピートしちゃいますね♪

歌い回しやオケのノリも、ダルカンジェロ盤がレガッツォ盤よりも自由闊達で(わずかの差ですが、「しきい値」を超えると超えないでは大違い)、聴き栄えがします。
ただ声は、レガッツォの方が「良く通る」感じで好きですね・・・ダルカンジェロの丸みのある声も魅力的ですが、録音のせいかオケも少しこもっているので、音の新鮮さがイマイチ。
声だけレガッツォだったらなあ、などとチラリと思ったことでした。

ところで1曲だけ、本来はバス用ではないアリアが収録されています。
あの有名な、オンブラ・マイ・フ ─── 聴く前は「こんなの入れんでも」と思いました。
しかし・・・・・・音が低いことを除けば(1オクターブとさらに1~2音?下げて歌ってますが)、とても良いんです、これが!
そもそもこの曲、非常にたくさん録音がありますが、少なくとも私は今までイタリア人歌手のは聴いたことがありませんでした。
(そういう方、多いはずです)

やはりネイティブが歌うと違います!
しかもこの録音では、何とオケも「イタリア語で」演奏してるのです。
(・・・ってどういう意味か、考えてみてくださいね♪)
あんなに演奏しつくされている曲でも、まだまだこういう新鮮な(と言っても、イタリア人ならこうするのが当たり前かもしれませんが)解釈があるのです。
これについては次回の記事で、楽譜もつけて説明しようと思います。

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