ヘンデルと(戦慄の右脳改革)音楽箱

アクセスカウンタ

zoom RSS ザ・ベスト・オブ・マーサ・ミアーから2曲

<<   作成日時 : 2015/02/22 15:29   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

現代アメリカの教育音楽作曲家を紹介するシリーズ(いつからシリーズ化?笑)、前回のロシェロールに続いて、今回も女性のマーサ・ミアーです。
彼女は全音から「ギロックの仲間たちシリーズ」で、ごく初心者向けとジャズ系の2冊曲集が出ており、日本でも知ってる人は知っている&弾いているはずです。
しかしアメリカでは2冊どころか膨大な数の楽譜が出版されていて、ハンパじゃない売れっ子だということがわかります。

日本未出版のザ・ベスト・オブ・マーサ・ミアー Book 3(難易度:Intermediate、日本の「初級後半=ブルクミュラー程度」─── ただしオクターブが届く手とペダルが必要)から、2曲弾いてみました。
どちらも楽譜が見開きで完結する小品ながら、良くまとまっていて印象的です。

●いかにもミアーらしい哀愁ただよう旋律で人気の「Autumn Glow」



●8分音符をスウィングする、ジャズ系の「Dance of the Scarecrow」



ミアーに限らずアメリカの教育音楽作曲家は、微妙にポピュラー音楽っぽいロマン(チック)系とジャズ系の両刀使いが普通です。
ただし曲調がそうだというだけで、コードネームを見て自分で伴奏をつけたり、即興で音楽を展開するものではなく、こういう曲でも基本的にはクラシック・ピアノ(楽譜に書いてある音符を弾く)の学習用なんですね。
チェルニーやブルクミュラー、ソナチネアルバムなどが初級後半の教材として幅を利かせている日本の現状から見ると、これが教育作品??ピアノの勉強!?と驚く人もいるでしょう。

しかし古典的な初級曲は、難易度相応にチープで子供っぽい物が多く、日常生活の中で多様な音楽に囲まれている現代人(年齢にかかわらず)にとって、魅力的な曲は限られています。
才能や素質に恵まれた一部の人以外、ピアノの勉強を始めて少なくとも5年程度はプロがレパートリーにしているような名曲の類(難易度が中級後半〜上級のものが大半)を弾くのは難しく、それらに手が届くまでの間、延々とつまらない曲でひたすら「練習」となると、多くの人はモチベーションが維持できずピアノをやめてしまいます…
…とならないように、「この曲素敵!絶対弾いてみたい!」「これが弾けたらカッコいいな!」と学習者を惹きつけ、楽しくピアノに向かわせる曲をジャンジャン提供するのが、現代アメリカ教育音楽作曲家の使命であり、腕の見せどころなんですね。

今風の曲というと、日本でもアニソンやJ-POPのヒット曲、洋楽スタンダードなどのピアノ楽譜が大量に出ていて、上掲の2曲もそんなのと音楽的に同類では?と言われそうです。
しかしアメリカ教育作品の多くは編曲物でなくオリジナルであり、作曲家自身によるフレージングや強弱などの細かな指示、運指番号がキチンと付いている点が全く違います。
当然ながら人気作曲家には、学習者・教師側双方からファンがいて(楽譜のカスタマー・レビューからそれが伺えます)、彼・彼女らの「新曲」を心待ちにし、楽譜がリリースされると即買いで弾く…なんて人も多いのでしょう。
普段のレッスンや発表会が、万年変わらないような定番曲で回っている日本のピアノ教育界とは、だいぶ様子が違うようです。

好きな作曲家が生きている!!!!
新曲が出る!!!
─── クラシック音楽が忘れているエキサイティングな世界が、こんなところにあったんですね〜♪

ヘンデル何でも掲示板 ★     ★ Twitterやってます

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
生きている作曲家が,作品をどんどん作る。それも易しい技術の親しみやすい小品をどんどんと。なかなかエキサイティングな事です。日本ではクラシック音楽は「お勉強」と捉えられ,苦行を積んだ人のみがたどり着ける特別な境地といったかんじです。
19世紀のヨーロッパではギターが大人気で,古典派のソルやアグアド,ジュリアーニらが活躍しました。ソルの曲は当時のアマチュアには難しすぎたため,人気が高いのに難しいと見るや,編集者が勝手にやさしくしてしまったりとかしました。それもデタラメなことですが,ユーザーと出版社の声に従いソルの練習曲は時代が下るごとに(これで良いか?)と易しくなって行き,ついにOp.60では単音の初心者向けになってしまいました。よしあししでしょうが,世の中の大多数には朗報でした。
やはり,オリジナルは良いですね。ポピュラーや名曲をやさしくした編曲したヤツ,あれが一番良くないですね。
Enrique
URL
2015/03/19 23:26
Enriqueさん、コメントありがとうございます。

>苦行を積んだ人のみがたどり着ける
昔の「ピアノのおけいこ」のテキストは、表紙裏に講師の先生やNHK担当者の前書きが載ってるんですが、「練習が苦しい時もあるでしょう」「辛さを乗り越えて」などの表現があっちにもこっちにも出てくるんです。
当時はそんなものだと思っていましたが、今それを読むと何かがおかしい…と感じますね(苦笑)。最近のピアノ教室は、昔ほど色んな意味でガチガチでないとは思いますが。

>ソルの曲は当時のアマチュアには難しすぎたため
演奏家として超優れた人が、特に制約を設けずに曲を書けば、普通の人がちょっとやそっとで弾けるものにはなりませんよね。当人は特に難しくしてるつもりはないんでしょうが、所詮「人種が違う」ので…

>ポピュラーや名曲をやさしくした編曲したヤツ
私もそれイヤですね〜〜!
これらは殆どの場合、作曲者と編曲者の間に何の関係もないので、楽譜の責任者が誰なのか曖昧です。そういうものを真面目に解釈して弾く気になれないんですよ。
(だから息抜きや遊びにしかなりません)
オリジナルだと、たとえ曲調がポピュラーっぽくても、全て作曲者が書き起こした譜面がそこにあるわけです。楽譜に向かう時の気持ちが違いますね。
REIKO
2015/03/20 23:35

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
ザ・ベスト・オブ・マーサ・ミアーから2曲 ヘンデルと(戦慄の右脳改革)音楽箱/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる