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zoom RSS ブルクミュラー「狩」の波形

<<   作成日時 : 2011/10/21 00:46   >>

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Enriqueさんの「和音の波形」記事が面白かったので、私も温めてあったネタを緊急放出(笑)します。
ブルクミュラー25の練習曲は、キルンベルガー第2法で弾くと3分の1ほどの曲で不具合が出ますが、ハ長調・ヘ長調を中心に非常に良く適合する曲もあるので、その1つ「狩」で実験してみました。

キルンベルガー第2法↓↓↓



キルンベルガー第3法↓↓↓(2法とG・D・Aの3音が違う)



平均律↓↓↓



第2法はハ長調主和音CEGと、属和音GBD(ト長調主和音に当たる)が長三度・五度共に純正なので、序奏&後奏の左手和音や、ロンド主題左手のホルン五度がとても綺麗で、聴いていて気持ちがいいですね。
(35秒過ぎ〜イ短調部分が少し苦しいかな?と思いますが)
しかし第3法では、長三度はCEしか純正でなく、C-G-Dの五度も狭くなっているので、和音の美しさが大きく損なわれています。
第2法が適合する白鍵中心の曲を第3法で弾くと大きく劣化する ─── の典型)
また、第2法の後で平均律を聴くと、「今までこんなので弾いてたのか!?」とショックを受けるほどの音痴ぶりですね。
(しばらく聴いていると、耳が慣れますが・・・笑)

第3法や平均律で和音が汚く不安定なのは、純正からズレた音程からうなりが出ているからです。
これを目で見てみることにします。



(セント値は概数、また音源の仕様上、設定音程に若干の誤差があります)

上図はSoundEngine Free の編集画面ですが、波形は音量や切り貼りの位置を確認するための簡易的なもので、波形表示専用ソフトではありません。
それでもこのように、音律によってはっきり違いが出ていますね。
細長い三角形状に音が減衰していく第2法と比べて、第3法や平均律はかなり揺らいでいます。

色々な調の(移動ドで⇒)ドミソ和音を弾くと、平均律ではどこでもこのようなうなりが出ますが、古典音律では調によってはうなりが少ない、あるいは「うならない」和音も出てきます。
つまり作曲の際、大事な和音はできるだけ美しく響くものを選ぶことができるのですね。

実は今夏、ツイッターピアノの会というのに参加して、アマチュアの方の演奏を聴く機会がありました。
そこで、モーツァルトのK.333(変ロ長調)第一楽章を弾いた方がいましたが、第二主題ヘ長調の冒頭FAC和音が、ドヨ〜〜〜ンと大きくうなったのです。
(平均律ピアノだから当然です)
その時「モーツァルトのピアノは、この和音がもっと綺麗に響く音律だったに違いない」と強く思いました。

モーツァルトの音律(キルンベルガー第2法でないのは明らか)を探り当てるのは難しいと感じていましたが、上のような観点から攻めて行けば何とかなりそうです。
それで大昔に買ったピアノソナタ集の楽譜を、段ボール箱から引っ張り出してつらつらと眺めてみると・・・おおぉぉ♪ そうか、そうだったのか・・・!
モーツァルト、陥落の日は近いです。(笑)

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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
拙記事紹介いただきありがとうございます。
私も常々生波形が「うにょうにょ」しているものと,きれいにい(逝)っているものとがあり,気になっていましたが,REIKOさんの昨年の記事で「波形も変わる」と言う事で,なるほどと思った次第でした。音響には常に心理面がついて回りますが,音律の問題の基本はもっとはっきりとしたものですね(もちろん微妙なところもありますが)。それと,私の出した波形ですが,あれ全く数学的な式を表示させているだけで,特に専用ソフトというわけではありません。むしろ,SoundEngineのような波形編集ソフトの画面で十分見られることです。新たに記事に書きたいと思いますが,細かい波形そのものにはさほど意味はないと思いますが,大きなうなりはそのまま聞こえに反映されますね。
それと生ピアノでは倍音が整数比率からずれるインハーモニシティという厄介な現象がありますが,まず基本は整数比率ですね。
Enrique
URL
2011/10/21 09:21
おぉ、最近REIKOさん冴えまくってますね(祝!)。
モーツァルト陥落の日(笑)を楽しみにしております。
この曲(狩)、KBTだともっと良くならないですかね(orどこかにD-A和音有りましたっけ?)。
近況:当方、どうも最近スランプ気味で(汗)、ハープ用楽譜の研究など色々と手を出してはいるのですが、どうも思考が発散してしまってイカンですね(泣)。 少し前のミーントーンのウルフの両端音の「ずれ感」についても、「実は0.何セント単位の正確な値で設定してないから「しわ寄せ」でそうなるのではないか?」などと感じ、今後は数値計算をもっとしっかりやろうかなぁ、とも考えてみたのですが、如何せん実行パワー(生命力)が出ないという体たらく。さらに最近は1/6ミーントーンにも着目しているのですが、これも調律パワーが湧き出てこない今日この頃・・・私にとって秋は「飽き」の季節なのかも(自爆)。
(ともあれ、下記サイト(「Why I hate Vallotti 」内容⇒1/6ミーントーン奨励+ヴァロヤン批判)は面白いかも知れません)
http://music.case.edu/~rwd/Vallotti/T1/page4.html
koten
2011/10/21 12:46
自己補足:
> この曲(狩)、KBTだともっと良くならないですかね
 これ、「全体的に」もっと良く・・の意味です(G和音の波形はKBUと同じだと思いますので)。
 あと、上記G和音の波形につき、ミーントーンの場合も是非見てみたいと思いました。(ex.「純正長三度が鳴っている場合は狭い5度の唸りが幾分緩和されたりするのか?」等の点で)
 さらには、理論上、5度の唸りと長3度の唸りが「同じ」になる音律や「整数倍」になる音律の場合のG和音の波形も見てみたいですね・・で、1/6ミーントーンだと、5度の唸りと長3度の唸りが整数倍になるんじゃなかったでしたっけ(?)
確か、22/6=3.6666・・(←5度のずれ)、22−(3.666*4)=7.333・・(長3度のずれ) ですよね(長3度の唸りが5度の唸りの2倍になる・・はず?)。
koten
2011/10/21 13:03
再補足(汗):
>5度の唸りと長3度の唸りが「同じ」になる音律
・・・そういえばKBVのG和音って、5度も3度も純正から5.5セントずれていますよね・・この場合、(単位時間あたりの)唸りの数が5度と長3度で「等しい」のかしら? それにしては結構唸ってますよね・・あっ!でもでも(笑)、3和音の場合「短」3度和音(この場合H−D)も鳴りますよね。KBVのH−Dは純正(5:6)から11セントずれる(狭い)ので、5度と長3度の唸りと比較して2倍唸る⇒上記図の唸り(影が3つあるように見えるの)は、そのためってことかしら。 真面目に考え出すと結構ムズイですね(汗)。
koten
2011/10/21 13:30
Enriqueさん、

>音響には常に心理面がついて回りますが
そうなんです・・・なので、このような波形が示す結果が必ずしも聴いた感じと一致するとは限らないのですが、でもやはり一応の目安にはなりますし、目で見ると簡単に?納得する人も多いようですね。

>大きなうなりはそのまま聞こえに反映
元々は単に「狩」で、幾つかの音律を聞き比べるつもりで音源を用意&編集したのですが、編集画面で波形を見たらKBIIが綺麗に減衰しているのに気づき、他の音律と比べて(聴こえ方と同様)ハッキリ違いが出ていたので、画面をキャプチャしておいたものです。
KBIIのような音律を聴き慣れると、平均律は常に「ゆらぎ」(といえば言葉がいいですが、音の「揺れ」ですね)が出ているのが、すごく気になりますね。
で、和音がガーンと来ると、決まってドヨ〜〜〜ン(笑)になります・・・常に波形が波打ってるってことですね。
それがピアノと思ってる人も多いと思いますが、うなっているのはピアノという「楽器」ではなくて、「音律」だということです。
REIKO
2011/10/23 02:52
kotenさん、

>KBTだともっと良くならないですかね
DAの同時打鍵は無いですが、8小節目のような音型で左手D音が残っているところへ右手A音が入ったり、イ短調の箇所で左手伴奏がA⇒Dと進む時、音痴に聴こえてしまいます。(残念・・・)
また、FAC和音が出てくるわけではないので、KBIにするメリットは無いですね。

>ミーントーンのウルフの両端音の「ずれ感」
ちゃんと数値計算したとしても、曲の書き方によっては、ウルフに近い音(大雑把に言えば黒鍵の音)はズレて聴こえると思います。
モーツァルトは、記譜の音をミーントーンで用意しても、黒鍵の箇所で旋律が変になります。
(ヘンデルとは違うってことですね)

>Why I hate Vallotti
おお!面白いサイトの紹介、ありがとうございます!
他のページも読んでしまいました。
確かに「何でもヴァロッティ」(何でもヴェルクマイスターってのもありますが)は変だと私も思います。
要するに、1/6であれ何であれ、ウルフ以外の五度を等しくすると、音の間隔が整理されるので、不等分律と比べて合奏等に向いているのですね。
(響きが美しいかどうかは、曲との適合性もあると思うので一概に良し悪しは言えませんが)
ただ、耳調律は面倒ですよね・・・。
REIKO
2011/10/23 03:11
(続きです)
>ミーントーンの場合も是非見てみたいと

そうですね、やってみますが、音源の仕様上ミーントーンは厳密な設定ができないんですよ。
実は記事のKBIIIも、G-D五度は6セント狭い・・・に近くなっています。
(一方、C-G五度は5セント狭い・・・に近い。要するに「ミーントーンの五度」が、正確に設定できない)
なので、他の1/6S.C.系等の音律も、「だいたい」の設定しかできず、精密な比較は難しいです。
この記事の波形も、あくまで「参考程度」でお願いします。
そもそも本物の楽器音でもないですし・・・(^ ^;)

>唸りの数が5度と長3度で「等しい」のかしら? 

「ドデカゴン」を見れば、唸りの数が出てますよ♪
それによれば、五度と三度の唸りの数は違いますね。
元の「間隔」が違うので、ズレの分量が同じでも、割合?が異なるじゃないですか。
それに、「広い」のと「狭い」のも、意味が違うかもしれません。
REIKO
2011/10/23 03:24

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